傘の手元はある程度太い方が良い
あくまでもデザインを度外視する話なのですが、傘の持ち手である手元は基本的には太い方が望ましいです。また、長傘の場合、手首にかけることも想定すると、J型の内径部分も大きい方が良いですね。
婦人物のデザイン重視の傘の手元で、中棒をそのまま延長した一対曲がりの手元で、金属のものでは、手元の太さが12Φ以下の物すらありますが、傘の操作を考えるとこれではちょっと細すぎて、少しの風でもコントロールを失いやすくなります。
傘の場合、傘を操作するにあたって一番重要なのは風対策なのですが、ちょっと強めの風が吹いた時に系の細い手元が付いている場合は、傘の生地に風が当たった力を、その細い手元に伝えてきてしまうため、大きな力での操作力が必要になってしまいます。
これは単なる物理の問題なのですが、中棒の中心を軸として、傘の中心から傘の露先までの距離と傘の中心から手元の表面までの距離の比によって必要な力が算出されるわけですから、手元の太さが2倍になれば必要な力は半分で済むというわけです。
つまり24Φの紳士用の手元が付いた傘は12Φの婦人用手元が付いた傘の半分の力でコントロールが可能というわけです。紳士の方が少ない力で済み、婦人の方が多くの力を要するのはある意味矛盾を生み出しているわけですが、そこはデザインと見栄えを重視し、にこやかにフルパワーで傘を持つことで解決できる問題ということなのでしょう。
ただ、これが高齢者になってくるとそうはいきません。握力というものは年齢と共にだんだん衰えてくるものであり、紳士の2倍の力を出せるご婦人でも老境においては力が出せなくなっていってしまいます。その時はやはり太いハンドルの傘を持って使用される方が明らかに好ましいと思います。
同時に男性でも老いては若かりし頃のように力ずくでは厳しくなってきますので、男女ともに太いハンドルの傘をお勧めしたいと思います。ちなみに、直径が2倍になると体積は4倍になってしまうため重さも4倍になりますので太い手元の傘を探すときには素材に気を付けていただけるとよろしいかと思います。
具体的には金属やプラスチックは重いですので避ける方が良いかと思います。おすすめは竹や籐と言った単子葉類の植物から作られる手元で、これらはとにかく強くて軽いのでお勧めの手元素材になります。
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