夏至と日傘

科学の話ではありますが、夏至の日の太陽南中高度は1年で最高の高さになります。言葉の定義から考えてそうならざるを得ないわけですが、そのような高さに太陽があるわけですから、太陽光が宙地表に到達する際に、最も大気の影響を受けない、最短距離で太陽光が地面に当たるということになります。

地球の大きさから考えて、人間の大きさは無視できるレベルなので、傘を持って立っている人間に対してこれまた大気の影響が最も小さい形で太陽光が当たるというわけです。日本においては、大体1年で地表がもっとも暖かいのが7月、大気がもっとも温まるのが8月とされているわけですが、太陽光がもっとも強くなるのは夏至の日だという事です。

というわけで先日の夏至の日の直射日光が1年で一番熱い光線だったのですが、幸いにもこの季節において日本は梅雨のシーズンですので、この事実にはなかなか気が付きにくいです。ただ、今年に関しては梅雨前線らしきものが海の上に展開している時間が長く、日本列島上空には高気圧が張り出しているため「6月下旬の暑い日差し」を実感できました。

たしかにこれだけ熱い光線ですと日陰を作った時の日傘の恩恵は絶大ですので、関東などにおいて女性はもちろんの事、男性もちらほらと日傘を使っているという状況になっています。6月の傘と言えば当然雨傘というのは今年には当てはまらないようです。

6月とは言え1か月ずっと雨が降るものではないですから、これまでにおいても6月下旬の日傘は有効だったとは思われますが、今年のようにあからさまな状況になりますと今後は6月から積極的に日傘(晴雨兼用傘)の使用を推進していって良いのだろうと思われます。
「夏至の日には日傘」
などという新しい広告があらわれるのもそう遠くない未来なのかも知れません。

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