傘は片手で持つもの

以前、傘の定義として片手で取り廻せる操作性こそが傘である重要な要素だと書きました。
この事は、片手で傘を使う事が難しい嵐の日に再認識されがちです。

突風が吹き荒れる大雨の日には、傘を壊さないため、どうしても傘を両手で支えなくてはならず、結果として傘が壊れることは回避できたとしも自分自身はずぶぬれになるという事はよく起こります。
つまり、嵐の日には傘を使用したとしても実際の傘の機能は大部分が損なわれてしまい、雨の日には傘をさすという事が目的化されてしまうわけです。傘と言う道具を使用する上で肝心なことは、人体が出来るだけ濡れるのを防ぎ、体温が奪われにくい状況を作る事なのですが、嵐の日に傘をさしてしまうと傘の壊さないように操作を四苦八苦してしまうために目的が達成しにくくなります。
特に今年は春から降水量が多い嵐の日が例年よりも頻発しているため、このことを如実に感じることのできる日が多かったので、この点を改めて取り上げてみました。

雨の日に傘がある事で出かけてもいいかなと感じることが出来るようになるのが、傘という道具の良い点です。しかし、嵐の日に外出をしたくなくなるのは、傘で防ぐことのできない不快感が大きすぎるからです。本来であればコートや雨合羽などで雨を防ぐことで外出理由を優先させるべきなのですが、なかなかそうはなりません。
やはり傘一本で雨を防ぎうるという事が、行動の自由を保障してくれる良い感情を引き起こしてくれるため、雨の多い日本では傘に人気があるわけです。

ですが、それゆえにどうしてもコートや雨合羽が最適解である嵐の日や自転車通勤などの状況においても、傘の使用が選択されがちであるという事は残念なことです。とにかくこの二つのケースに傘を使用することは、本人の安全、周りの安全とどちらをとっても避けられるべきだとは思います。
もっとも、強い風のケースは自転車とは違い、絶対ダメと言えるかというと微妙に難しいケースが多いのは事実です。というのも突風時以外は基本的に傘の快適さの方が上回るので、強い風が吹きそうだから傘を使うのを避けるとはなりにくいです。

お勧めとしましては、出来るだけ雨の降る強風の日には、片手で傘の使用をしながらも、瞬間的には両手でカバーできる体制で雨合羽などを併用するという事になりそうです。

また月並みな結論とはなりますが、自転車と傘の併用は絶対におやめください。

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