201906062875 / ひのはらみめい

発達障害による発達障害のためのパレードが世の中のそこかしこ傍らで行われている
かたわのわたしはそれをひたすら見ている
読みにくい本を片目で見るなどしながら
右側はもう動かないんだって自由にならないんだってそれならわたしは左側のカラダだけで動いていくしかない。
左側しか使えないけれど思想はバランスよく右も左も太い脳梁に守られています。

壊して欲しい壊してほしいと望みながら、泣くまで殴られ続けるのは嫌だという強い気持ち。
仕事はドラッグ、体に悪い、
麻雀はできても仕事には行けない
新興宗教の新聞に載っていた詩をわざわざ送って来た父親のことを憎めなくて考えると長い間乾いていた涙が出てきそうな気もしてくる、わたしは信仰できないし進行もできないけどハイだった頃にどうして戻れないのか首を傾げている。
許してわたし、嘘ついてるの、小さい頃から嘘ばかりなの
学校は楽しくなかったし通えたのも行ったらただ座ってればいいだけだからなの
許してわたし、力がどんどん弱っていく、痛みばかりが熱を持って盛り上がって来ている、長い歌が歌えない、短い歌もわからない、ただ昔の足跡を追っているだけ、さあさあさあ、前へ前へ行くことでわたしはたくさんの文字の並び替えを楽しむことができる。

ありふれた名前の人間が犯罪をおかし
同じ名前を名乗れなくなった他人たちが迷惑をこうむる
それでも名乗ることをやめない勇者たちが
捩じ上げられた両腕を肩甲挙筋でもって高く持ち上げ
偶然みたいに公園へ立ち寄った老婆と子供たちにはみな赤い星がついている

哲学の小道は案外哲学的ではなく
名札をつけられてチップで管理された公営の神木たちが飼われ慣れた顔をしてこちらをみている
この川はわずかに流れを持つけれどあなたのおうちの前の川と少しでも繋がっていれば幸福だと思い濡れないようにして辿る

真に下卑ているのは喫煙をする人の歯ではなく死ぬるタイミングを自己選択する人を嘲笑う声であろうと思う
ゆるやかな線路と急速な喫煙を
5〜6階から眺める裸足の景色の寒さを…