白紙の夏 / 白神つや

白紙の夏へ

振り返ったはずの影が
どの末路へも染みをつくらなかったこと
わたしを白紙へ明記するもの、
あるいは
それは熱に浮かされて蒸発した
なにも書くものなど、
そして描かれるものなど。
隔絶を拒否されたわたし未満と
目前、わたしたるものの
開かれる
未知以前までを私事として、
白紙の夏へ

夏、ゆけ
一つとして知らない夏
塗れたわたしを置き去り、
夏がゆく
夏がゆく