ハローグッバイ / 大川啓

春の風に紛れて
胸のあたりを
突き抜けていったものがいた

貴方は
傷だらけのからだで
せい一杯に
空をのぼっていく
僕の視線すら振り切る速度で
空の深さを証明していく
その姿を僕は
ふたつとない言葉で歌うだけ

僕は思う
貴方がいなくなった世界で
いったい何が罰になるだろうかと