硝子の街 / 水槽

(通信機こわれてもなお呼べ僕を)


(点滅、点滅、点滅、)


金属のように冷たい

それは夏の骨だった


指の先まで新品の、

白くてうつくしいあなたは

硝子の擦れ合うように話した


(点滅、点滅、点滅、)


「地球の信号機は青いね」と云う

だけど、どこかで赤なのだと教えた