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傘と包帯 第七集

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詩を書いてもらいました。目次からどうぞ。
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#小説

花火 / 清水優輝

 東京に出てから何年も地元へ戻っていなかった。実家の最寄り駅へ向かう電車は高校の頃から何も変わっていない。3両しかないぼろい電車。乗客は少ない。夏期講習にでも行くのであろう中学生が英単語を開いて眠りに落ちた。しわくちゃのおじいさんは着信の止め方が分からず、「木星」を流し続けている。天井には扇風機が設置されており、懸命に首を回して、乗客に温風を送る。汗が額から何度も垂れてくる。  降りた駅のホームにプール帰りなのか髪の毛を濡らしたままの少女がいた。タオルが詰まった透明のビニール