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iRCシクロクロス用インサート「INNER SAVER」(インナーセーバー)テストメモ

iRCタイヤが新しく開発したシクロクロス用タイヤインサート「INNER SAVER」(インナーセーバー)を発売前に(12/3~)使用する機会があったので使用感などをメモ

公式情報

【INNER SAVER AIR INSERT】

・1箱に1本入り
・重量:40グラム 
・チューブタイプのタイヤへの使用不可
・内幅15-23mmのリムに対しての設計
・別売の専用バルブ(No.999921/22 マルチウェイバルブ)を使用してください。専用バルブ以外のものでは、装着後にタイヤの空気が抜けなくなる恐れがあります。
・円形に接合を行ってありますので、開封後すぐにご使用いただけます。

参考価格:6,050円(税込)

iRC公式サイトより

重量は比較対象にしているチューボライトの19g(CXモデル)より重いがヴィットリアの商品(Lサイズ)とは似た感じ、お値段はヴィットリアの6490円/1本・チューボライトの13200円/2本+TLバルブ付きと似たような価格設定
※いずれも税込、2023年1月現在の価格
商品情報だけでは甲乙つけ難い感じなので自分なりの感想文をつらつらと書いてみようと思う。

使用状況

取付したホイールは手組の物でリムはDTスイスの「DT Swiss RR421db」
バイクはTREKのCROCKETT(2019)をシングルスピード仕様。
タイヤはiRCの「SERAC CX TL」で1レース「SERAC CX TLR」で2レース、それぞれ東郷ケッターパークとワイルドネイチャープラザ・マイアミにて試走及びC3(ME3)レース本番、全日本CXのSSカテゴリーで使用した。
iRCのインサートを使う前は「Tubolight CX(2022)」を1シーズン使い、それ以前はインサート無しで「SERAC CX TL」を使用していた。

重量

重量は公称40g、新品未使用時には計測できなかったので1レース使用後に外して計測、ある程度シーラントが付着した状態で52gだった。
比較として1シーズン使用したチューボライトも外して計測したが公称19gに対して24gだった。
公称重量から+2gと+5gと差が出たが使用期間も違う上に注入したシーラントの量も違うので誤差の範囲かな?

iRCインサート重量
Tubolightインサート重量


形状

形状はチューボライトと比較して上側は扁平に、下側はやや尖った形状になっており、おそらくは取り付けの容易さを考えてこの形になったと思われる。

iRCインサート上側
継目が目立つが強力な接着剤を使用しているのでむしろ強度が高いらしい
iRCインサート横側

脱着作業

取り付けに関してはチューボライトの取付はショップに任せたので単純比較はできないが、店長の話を聞く限りそれなりに大変だったようだ。
取り外しは自分で行ったがビードが中々落ちてくれなくて大変難儀した、インサートがしっかり仕事しているとも言えるが頻繁には行いたくない作業だった。
対してiRCの物は普通のTLタイヤを組み付けるのと大差ない固さで組み付けられたし、試しに一度外してみた時も割と簡単に外せた。
脱着の容易さはパンク予防や低圧時のエア漏れを予防する機能と相反する気もするが、使用した3レース中2レースが砂コースだったので低圧気味に運用したけれどエア抜けはなかったので信用しても良いと思う。
目に見える部分としても低圧運用時にはビード部分の隙間に砂や小さい草が挟まることがあったが今シーズンは一度もないので、思い切った運用をしても大丈夫かも。
※参考までにワイルドネイチャーでは体重77kg・1.4bar

チューボライトの形状(公式)
上がiRC下がチューボライト
光に透かしてみるとチューボライトの薄さが分かる

使用感

肝心の使用感だが、先に使用していたチューボライトの感想として
①少し乗り心地が固くなる
②低圧運用で潰れた後の反発(復元?)が速くなる
③コーナーでタイヤが潰れた際に変なヨレかたをしない
 (チューブラーっぽい挙動になる)
という感じがあったがiRCの場合はチューボライトに比して乗り心地がマイルドになり潰れた際の挙動は少しヨレやすくなった印象。
タイヤを潰しやすくなったとも言えるのでこの辺は好き嫌いがありそうだ。

まとめ

後発商品として良い塩梅の性能と価格の商品という感想だがまだまだ試し足りない部分があるので、今シーズン一杯は色々とテストして試していこうと思う。特にキャンバーで使ってみたいので桂川が楽しみだ。

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