#メンタルエッセイ55
家を捨てる
友達の友達の話です。
ある日旦那様から「家の建て替えをする」と急に言われて、その友達は喜んだそうです。
これからやり直そうと「一軒家の断捨離は大変だけど頑張ってるよ」
と、嬉しそうに友達は話していたそうです。
再出発が楽しみで、抗うつ剤を飲みながらも頑張って「家が建ったら遊びにきてね」と笑って話してくれたそうです。
一年目は楽しく暮らしたそうです。
二年目に旦那様は、家を出ていったそうです。
そして、子供たちから家の鍵を取り上げたそうです。
それ以上のことを、友達の友達は聞けなくなったそうです。
友達の友達は、家に招待され遊びに行ったそうです。
「カーテンの色派手だったかな?壁紙変じゃない?」
そして最後に自分の部屋に案内して
「贅沢したから、罰が当たったのかな」と泣き崩れたそうです。
友達の友達も「かける言葉が見つからなかった」と泣き声になっていました。
友達の友達は、家を出たそうです。
それから一ヶ月もしないうちに、お腹の大きな新しい奥様が住み始めたと風の噂で聞いたみたいです。
友達の友達は、誰にも知られないよう、引っ越し先を誰にも告げず家を出たそうです。
友達の友達のそのまた友達の私は、よく似た境遇の友達をいつも思っています。
元気でいると信じています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?