#メンタルエッセイ

喪に服す

　去年、サイコパスの父が他界しました。今年はお正月らしい事はせず、過ごしました。
　義父の葬儀に参列したいと、長男は訴えてきた。まさしく、この長男改め｢ザビエル｣
　サイコパスとザビエルは、なんどかお酒の席で、を殴り合いをして、いつも私は泣きながらザビエルを羽交い締めにして、｢よしなさい｣と頭を叫びながら叩きました。
　それから、サイコパスはザビエルの電話もラインも消滅しました。
　そんなわけで、ザビエルが、義父の通夜だけでも行きたいと騒ぎだしたので、久しぶりにサイコパスにラインを送りました。
　返信は来ないものと思っていたのですが｢出席してくれ、親父も喜ぶ｣

　ザビエルと次男改め｢一休さん｣ふたりに、大酒を飲まないことを約束して送りだしました。
　長女も東京から駆けつけ間に合ってよかった。安堵。
　私は、一休さんが｢亡くなる前に今のうち会っておいたら｣とサイコパスを寄せ付けないように、配慮してくれ会えました。
　通夜、葬儀と親族が座る席に椅子取りゲームみたいに座ったようで、新奥様は弾きとばされ、通夜、葬儀が終わった後、泣いてサイコパスに訴えていたそうです。
　まぁ、こうなるのも仕方ない。
　サイコパスが新奥様を皆さんに紹介しないのも原因があるようで。

　私も上等な人間ではないけれど、
義父の容態がもう長くないと宣告されたとき、サイコパスの子供の籍を義父と義母の籍に養子として入れた。
　サイコパスとサイコパスの息子は兄弟になったそうでです。
　そこまでして、遺産が欲しいのか。地獄の餓鬼のようだ。

年越し

　一休さんが、ザビエルと買い出しに行ってくれた。ザビエルは朝から酒を飲んでいる。隠れて飲まないのが、頭にくる。
　車の雪落としに、痛い腰に鞭打ってしていたら、一休さんが来た。
　一休さんと家に入るとザビエルがソファーに偉そうに座っている。ザビエルに｢なにか、母ちゃんに手伝ったか？｣
　ザビエルはソファーを動かしたと、胸を張って一休さんに報告していた。私は｢そう言うところだぞ｣と聞こえないように言った。
　一休さんは、料理を造ってくれ、
皿洗いもしてくれた。
　その間、ザビエルは瞑想なのか、酔っぱらっているのか？
　ソファーを独り占めしている姿に｢なんだか、すごく、ムカつく｣一休さんがその姿を写真に撮った。
　一休さんがタクシー呼ぶかな？
　ザビエル俺も帰る。
　今日は楽しかった？明日から仕事だね。今は、距離を空けようね。

　ザビエルが家を出ていく後ろ姿、肩を落とし丸めて出て行く。
　胸がえぐられる。
　学生時代友達と明るく笑っていた姿がよみがえる。

日本全国に伝承されている巨人。
　ダイダラボッチはある日、土を盛って富士山を作った。
　跡に残された、えぐられた盆地。
　そこが、私の故郷。