#メンタルエッセイ59
人の口に戸は立てられぬ
以前働いていた会社は、更衣室が休憩所をかねていました。
社員さん達が「ここだけの話だけど」「えーぇ信じられない」とか盛り上がっていました。
パート掃除の存在など消えている。
嫌でも全集中する私の耳。
心の中で相づちを打つ「それから、どうした?」
残念ながら休憩時間終了が来てしまいました。
・口に戸が立つ
口を慎み、人の噂などしない。
口が固いという意味があると思っています。
・人の口に戸は立てられぬ
人の噂や批判を防ぐ方法がない。
口が緩み話を盛ってしまう。
「ここだけの話」とか「誰にも言わないで」は判断が難しい。
中には拡散希望だったりする場合もあります。
当事者に直接に言えないことを人づてに伝えて欲しい時もあったりします。
私は今、口がバキバキに固くなっています。
正確には、話す相手がいません。
話す相手もないので「ここだけの話」
は本当に「ここだけの話」になっています。
最近会話をしたのは、テレビのニュースで「おはようございます」と話しかけられると「おはようございます」と会話します。
駐車場のバーが開くとき「ありがとうございます」と話しかけられると「近いうちにまた来るね」と会話します。
テレビや駐車場のバーに「ここだけの話」はさすがに言えないので、私は今バキバキの口に戸が立っています。
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