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不定期囲碁日記 元名人敗訴

元名人が敗訴

囲碁の名人戦が佳境です。挑戦者の芝野九段が奪取するかに思えましたが、5局目は井山名人が勝利し、防衛に望みを繋ぎました。両者とも【名人】のタイトルを獲得した経験があり、どの局もハイレベルで観ているだけで勉強になります。

ただ残念なことに元名人と組織の内輪もめが続いています。発端は元名人がSNSで組織の執行部批判を繰り返したして対局停止六カ月を言い渡されました。これを不服とした元名人が訴訟を起こしましたが、地裁から秩序を乱したので処分は有効と判断されました。

初見の方はピンとこないかもしれませんが、元名人のSNSが引き金となりスポンサーが降板するという事態に陥りました。斜陽傾向の囲碁界にとって既存のスポンサーを失ったのは痛手でした。

個人的な意見

大々的にお気持ち表明しない方が良いかと思いましたが、少しだけ。あくまで報道された内容を基に述べていくので、実際は違うかもしれません。元名人は控訴される意志があるので、真実が明るみになるかもしれません。また、元名人を詰る意志が無い旨はご了承下さい。

棋士の先生方は、アマの想像もつかない勝負の世界で生きています。それこそ【名人】になるには予選を勝ち抜き、トッププロが在籍する挑戦者リーグで優勝し、7番勝負で4勝しなければなれません。棋士は普通の会社員とは違い個人事業主の意味合いが強いのではないかと思います。ただ個人事業主に近い業務内容でも組織に属している以上は、規律は順守するべきだと思います。当たり前ですが、囲碁は一人では試合になりません。私も普段は一人で勉強していますが、それは部活の後輩に教えたり、ライバルに負けたくないという気持ちがあるからです。それでも勝負なので悔しい結果もありますが、勝って奢らず負けて潔し。礼を重んじて相手を尊重することが大切です。

囲碁もステークホルダーを大事にすべき

ただ、元名人も理由があって組織を非難した訳なので、当事者にしか分からない事情があったのだと推察します。一番の問題はスポンサーやファンというステークホルダー(利害関係者)を蔑ろにしてしまった点だと思います。拡散率の高いSNSではなく、最初から弁護士などの専門家を用いて秘密裏に交渉するべきでした(それでダメなら少しずつ外部に広げていく)。

トップ棋士の対局だけで競技人口が増える時代は終了しました。これからはスポンサーとより良好な関係を築き、ファンに囲碁の魅力を発信することが普及に欠かせません。そのため元名人と組織の内輪もめが、一刻も早く解決することを祈っています。

今日は随分偉そうなことを書いてしまいましたが、ファンの一意見として眺めて頂ければ幸いです。最後まで読んで頂きありがとうございました。

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