知らないということは これから知っていくということ 罪ではなく、恥でもない 美しいこと 未来を描けるということ そんなことも知らないの?
街にはぽつぽつと黄色い灯りがならぶ 闇のなかの大きな河には灯りがうつる ゆらゆらと ゆらゆらと 夜を上手く過ごすことが出来ない人たちの心のように 夜の静けさを心待ちにしていた人たちの心のように
腹に手を押し込んで、 今一分一秒の わたしを生かす中身を触る ひとつひとつ確かめる 誰にもさわらせない腹の中 誰もさわれない、わたしの中身 そう簡単に、他人には殺させない
金の匂いがしないところ 自然の匂いがするところ 好きな気持ちがたくさんあるところ ひんやりとした土を踏めるところ 夕焼けの焦げ臭さがあるところ 金の匂いがしないところ