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テスラの温室効果ガス排出ゼロ計画の非現実性(CFACTの記事)

写真出展:Andreluiz CunhaによるPixabayからの画像https://pixabay.com/ja/users/acunha1973-256805/?utm_source=link-attribution&utm_medium=referral&utm_campaign=image&utm_content=1623377

 2023年4月17日にCFACTは、テスラの温室効果ガス排出ゼロ計画の非現実性を指摘する記事を発表した。内容は、テスラのマスタープランがバッテリーの役割を実質的に否定していること、温室効果ガス排出ゼロを達成するための巨大なコストを無視していることを指摘し、温室効果ガス排出ゼロの達成が非現実的であることを提示するものである。
 ウクライナ戦争に伴いエネルギー価格が高騰したことで、化石燃料の重要性を認識した人は多いと思うが、それでもなお地球温暖化論者は温室効果ガス排出ゼロの電力供給計画を推進しようとしているのである。今後の地球温暖化対策の動きを探る参考として、本記事の概要を紹介させていただく。

↓リンク先(Tesla rejects batteries for net zero storage)
https://www.cfact.org/2023/04/17/tesla-rejects-batteries-for-net-zero-storage/

1.本記事の内容について
 ・4月5日、テスラは「持続可能な全地球規模のエネルギー計画」という御大層なタイトルの文書を発表した。これは、温室効果ガス排出ゼロの大規模な電力網の構築計画を提示するものであるが、あまりにも非現実的な内容である。アメリカで温室効果ガス排出ゼロの電力網を達成するためには120TWhの電力が必要としており、このうちバッテリーの電力はたった5%しか含まれていない。それでは、何で巨大な電力を賄うのだろうか。
 ・その答えは、「水素」である。水素による巨大発電施設は前例がないことから、このような非現実的な計画にとって、水素発電は便利なツールである。しかも今回発表された計画は現実の電力網構築と言うよりは、技術的に可能であることを示したのみであり、モルモットによる発電が可能であるといった馬鹿げたことを示したようなものである。
 ・テスラの計画の非現実性を具体的に見てみよう。テスラは120TWhのバッテリーが必要であると試算しているが、電力の専門家の計算によると、現実的な容量は250TWhである。しかもこれは太陽光発電や風力発電が所定の発電量を賄うことができるとした場合の数値であり、実際にテスラの計画を実行に移すとなると、400TWhが必要になるのである。
 ・また太陽光発電と風力発電で500万MWhの発電容量が必要としているが、現在の発電量は100万MWhであり、容量を5倍にまで拡大しなければならない。テスラの計画はこの発電所増設コストを非現実的なレベルにまで低く見積もり、水素発電にかかるコストも無視している。また既存のガソリンスタンドなどの電気ステーションへの更新コストも見込んでおらず、真に必要となるコストを示そうとしていない。
 ・テスラの計画を世界規模にまで広げようとすると、そのばかばかしさは更に増すことになる。世界の電力量はアメリカの倍以上であり、中国はアメリカ、イギリス、EUの消費電力量以上に発電している。発展途上国の電力使用量は増加し続けており、テスラの計画では到底賄いきれないと考えるのが妥当である。

2.本記事読後の感想
 テスラのマスタープランについては日本では記事になっていないようであるが、電気自動車の会社が温室効果ガス排出ゼロを謳うのであれば、それは疑って見るべきだろう。左巻きの下らないお花畑理論に、どれだけの人が苦しめられてきたのだろう。
 エネルギー価格の高騰は、貧困層の人々に最も悪影響を与える。冬季の暖房が確保できないがために、毎年多くの人々が亡くなっており、弱者への配慮を訴えつつ、実際にはこういった人々への影響を考慮せず、自身の思想をごり押しするのが左翼なのである。
 本来はこういった裏面にある意地汚い思想に気づいて適当に立ち回ればいいのであるが、日本人は生真面目にこういった地球温暖化対策に付き合おうとするところが何とも情けない。善良さは称えられるべきではあるが、単に騙されているだけではデュープスに過ぎない。そろそろ地球温暖化論者の欺瞞に気づいてもいい頃だろうが、日本は情報鎖国状態であり、こういったことに疎いように思われる。
 人がいいだけでは国際化された現在の社会において、生き残ることはできない。情報の入手経路を自分自身で取捨選択し、積極的に良質な情報を取得していくという姿勢が必要なのである。

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