見出し画像

ヨーロッパの電気料金の高騰(CFACTの記事)

写真出展:Samuel FaberによるPixabayからの画像https://pixabay.com/ja/users/fabersam-98886/?utm_source=link-attribution&utm_medium=referral&utm_campaign=image&utm_content=4525178

 2024年5月26日にCFACTは、ヨーロッパにおける電気料金の高騰に関する記事を発表した。内容は再生可能エネルギーの推進により電気料金の高騰と原子力発電や水力発電の電気料金価格低減効果を提示するものである。再生可能エネルギーの美名はマスメディアが喧伝している所であるが、実際にはエネルギーを不安定で高額にしているのみであり、不都合な真実が知られていない。エネルギー政策のあるべき姿を考える参考として、本記事の概要を紹介させていただく。

↓リンク先(Nuclear versus Renewables: The only cost that matters is the one the customers pay)
https://www.cfact.org/2024/05/26/nuclear-versus-renewables-the-only-cost-that-matters-is-the-one-the-customers-pay/

1.本記事の内容について
 ・ニューサウスウェールズ州の発電所は、1mWh当たりの発電により750gの二酸化炭素が排出されているが、フィンランドはたった35gである。これはフィンランドが原子力発電所を稼働させているからであり、更に稼働直後から電気料金も低下しているのである。
 ・Eurostatの統計によると、2023年のEUにおける電気料金は2倍の格差があった。無論、電気料金が安価な国は石炭や水力発電を利用している国である。(図1)

 再生可能エネルギー推進派は、太陽光発電や風力発電よりも原子力発電の方が8倍も電気料金が高額であるなどと述べているが、なぜフランスよりもドイツの電気料金が高いのだろう?
 ・電気料金が高額となっているドイツ、イタリア、ポーランド、ギリシャを見てみると、原子力発電所がないのである。(図2、図3)

 電気料金が安価なセルビアは石炭火力発電量が70%であり、ノルウェーは、水力発電が多くを占めている。デンマークは風力発電が多いものの、水力発電や原子力発電の電力網とつながっている。(図4)

 ・再生可能エネルギー推進派は、原子力発電所を1基建造するのに15年を要すると主張しているが、フランスは15年で56基もの発電所を建造しており、しかもこれは40年も前のことであり、なんと7年で1基のペースだったのである。再生可能エネルギー推進派はこのような状況を見て、国民を騙しきれるとでも思っているのだろうか。

2.本記事読後の感想
  地球温暖化論者は、電力網にとって大きな敵である。5月で激変緩和措置が終了し、電気料金の負担は家庭に大きくのしかかる。ただこれは円安のような単純な要因が主たる原因ではなく、エネルギー政策全体の問題である。日本政府は財政ばかりを機に欠けるのではなく、エネルギー政策そのものを抜本的に見直し、あるべきエネルギー安全保障を成し遂げていただきたい。
  また今回の話題とは直接関係がないが、円安批判に対して苦言を呈したい。円安で物価高になっている側面があるが、実際にはエネルギー政策の失敗による価格の高騰や世界的なインフレの進行などが主な要因であって、円安だけに求めては真の要因が見えなくなる。日本のマスメディアは世界有数の低次元な情報拡散機関であり、こんな機関から発表される情報などに惑わされては、この不確定要素が渦巻く世界を生き抜くことはできない。

 英文を読んでわからないという方は、メールにて解説情報をご提供させていただきます。なにぶん素人の理解ですので、一部ご期待に沿えないかもしれませんので、その場合はご容赦願います。当方から提供した情報については、以下の条件を守ったうえで、ご利用いただきますようよろしくお願いいたします。

(1) 営利目的で利用しないこと。
(2) 個人の学習などの目的の範囲で利用し、集団での学習などで配布しないこと。
(3) 一部であっても不特定多数の者が閲覧可能な場所で掲載・公開する場合には、出典を明示すること。(リンク先及び提供者のサイト名)
(4) 著作元から著作権侵害という指摘があった場合、削除すること。
(5) 当方から提供した情報を用いて行う一切の行為(情報を編集・加工等した情報を利用することを含む。)について何ら責任を負わない。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?