DJ karyang エッセイ『セックスと昼寝』Chapter 57「僕はこうやってオンラインDJイベント『舞麗選盤』を成功させた その3」

こんな流れでオンラインDJイベントをやりましたというお話の続き。
今回は

① DJは各自別々の場所から配信。
② 事前にタイムテーブル・配信先(URL)の告知はしているが、配信スタートとほぼ同時にFacebookのイベントページおよび各SNS等にリンク先を投稿・掲載し、素早く情報拡散。
③ そしてイベント終了後は、オンライン打ち上げと称したZoomミーティングでの呑み会を開催。こちらは音楽(DJプレイ)は無しで、DJ以外の人たち(視聴者)も自由に参加・対話できるスタイルに。

という流れの③のお話。

ZoomミーティングはDJ配信には向かないという持論をその1で展開しましたが、むしろ打ち上げ(WEB呑み会)でその真価を発揮してくれたのが Zoomミーティングでした。
オーディエンスのみなさんには DJプレイ中はコメント(チャット)で参加してもらって、イベント終了後に双方向な形(対話形式)で盛り上がるという…舞麗選盤は このZoomミーティングによる打ち上げ込みでワンセットというか、成功を収めたものであると確信しております。

普通の(実店舗での)DJイベントではまずあり得ない光景です。
演者が各々プレイを終えてから一堂に会して、お互いを労い語り合うだなんて。
そして そこに聴いて頂いたオーディエンスのみなさんも合流しての相互交流。これがまたよかったし、有意義な時間となりました。
ZoomミーティングルームのURLをオープンにして誰でも参加できるようにした事で、そこでまたプレイ中のチャットではできなかったような お話しもゆっくりとできたりもして…実は意外と実現場だと こうしてゆっくりお客さんなんかと語らう機会が少なかったりするんです。バタバタしていたり他のお客さんなんかと話し込んじゃったりして。

面白かったのは普段DJイベントに行かれない方も聴いて打ち上げにも参加してくださったりして、そこでまた趣味の音楽の話とかで繋がって話が盛り上がっちゃったりとか。こうした意外な交流・出会いのような「化学反応」は期待していたところですし、その狙いはびったりハマったのかと。

DJイベントって そういう風に音楽を媒介として「人と人を繋ぐもの」だと思ってますので、それがこうした形でWEB上でも実現できたというのは自分にとっても大きな収穫でした。
これを機にDJに興味を持ってくれたり、じゃあコロナが明けたらお店でのイベントにも行ってみようかなと思って頂ける事がこの会の主旨だったので。

中にはこうしたDJイベントに反発する人もいるかもしれません。
DJイベントはお店への貢献(売上)があってこそのものだ
とか
みんなでやったっていっても結局は自己満足が集まっただけじゃないか
とかね。

でも こうした形であれ、新しい試みで人と人が繋がったり、音楽イベントとしてみんなが楽しんでくれたり、DJというものに興味を持ってくださったりした事は紛れもない事実です。

それこそ北海道にいようが沖縄にいようが海の向こうにいようが、その居場所やディスタンスに関わらず、フロアを共有してみんなで一緒に楽しめたという事で、新たな価値観に向けて一石を投じられたという自負はあります。
自分のために30人程の人たちが興味関心を持ってわざわざ時間を割いて観に来てくれたんですよ。それは実店舗のイベントでは なかなか無い事ですし、これはこれで誇ってもいいんではないかと。

この舞麗選盤は 実店舗でのDJイベントとは別物というお話もしましたが、全くもって関係がないわけではないです。

この「新しい価値観」がネクストステージに繋がっていきます。
おそらく当面先は今まで普通にやってきた常識(慣例)や価値観では通用しなくなっていきます。
それに乗り遅れた時にはもう遅いです。動いた人とそうでない人との差がこれから出て、ボディーブローのようにジワジワと効いてくるはず。

そのためにも舞麗選盤は今後も続けていく意味があるものだと思っています。例えたったひとりになったとしても。

次回はこのイベントを通じて感じた事・見えてきた事…今後の展望について もう少しだけお話しします。

【続く】

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