見出し画像

みんなで路線図を比較してみよう!

 皆さんは、日常的に鉄道やバスを利用しますか?利用する人も、利用しない人もいるかもしれません。もしもそれらの公共交通機関を利用するとして、貴方が確認するものといえば、何でしょう?そう、


路線図

ですね。路線図を確認しないと、系統を間違えたり逆方向に乗ったりしてしまうかも知れません。このことから分かる通り路線図はとても重要なことがわかりますね。しかし、路線図があったとしてもわかりにくかったり誤解させかねないような表現がされていたりすると、その役割を半減させてしまいます。そこで今回は、私が独断で選んだ「美しく、分かりやすい路線図」を取り上げていこうと思います。

①京成電鉄

 まずは京成電鉄の路線図です。京成電鉄といえば、芝山北総京成都営地下鉄京急の5社直通運転が有名です。しかし、各社の種別の形態は異なっています。そこで、路線図もかなりカオスなものとなっています。それがこちらです。

画像1

いやー何度見ても素晴らしいですね!!!

 まず、挙げるべきなのはその色使いのセンスの良さです。緑、赤、オレンジなどが早い種別の象徴として使われており、逆に黒や青などは遅い種別の象徴として使われています。こうした色選びのセンスは素晴らしいと思います。

 次に他社の種別関係までわざわざ作り上げている、という点が評価できます。例えば、京急から京成まで乗り通そうとした時、ほとんどの場合種別が途中で変更されます。そのため、駅構内では「京成線内はアクセス特急となります」のようなアナウンスが放送されます。しかし、普段京急しか利用しない顧客にとっては、アクセス特急の停車駅などわかるはずもありません。そこで他社線の停車駅までも乗せているのです。しかし、本当にすごいのはわざわざ色分けをし、乗り換え案内まで書かれているという点です。これによってとても利用者に優しい路線図となっています。

 京成の路線図は一見するとカオスの塊で、初見殺しの領域にあたるかもしれませんが、実はとてもユースフルなんです。

②JR西日本

 次に、JR西日本の種別路線図を見ていきましょう。今回はその中でも大阪環状線の種別路線図になります。大阪に住んでいらっしゃる方、もしくは大阪環状線と直通関係にある路線に在住の方なら分かるかもしれませんが、大阪環状線の直通関係及び種別カオスの極み初見殺しです。さて、そんな大阪環状線の路線図は一体どういうものなのか?それは、こちらです。

画像2

ファンタスティック!!!

 この路線図の素晴らしいところとしてまず挙げられるのは、路線で色が統一されているところです。路線で色が統一されていることにより、「この種別はここの区間だと何線扱いになるのか?」ということが目に見えてきます。

 また、各種別における直通関係もはっきりと分かります。例えば、大和路線は区間快速と大和路快速は大阪環状線に直通し大阪駅方面に向かうのに対し、普通と快速はJR難波方面へと向かう、ということがはっきりと見て取れます。これによって、各種別の相関関係というべきものがはっきりしてくるため、「この種別に乗ればここに早く行けるのか!!!」ということがすぐに分かります。

③KVV

 最後に紹介するのはKVVの路線図です。KVVというのは、カールスルーエの交通局のことです。そこの町の路線図も美しいものとなっております。

画像3

 美しい‥

 この路線図を見て素晴らしいと思える点の一つ目として全体が丸みを帯びている点です。この点だけで随分と異彩を放っています。これによって、堅苦しい雰囲気がなくなり、何となくホッとするような気持ちを覚えるのは私だけでしょうか?

 二つ目の点として、カールスルーエの都市交通の特色がよく描かれているという点です。ご存知の方もいらっしゃるかもしれませんが、実はカールスルーエでは、都市近郊電車(S-Bahn)と路面電車(Tram)の融合が果たされているのです。日本でも過去には京成と東京市電の直通計画がありましたが、それが実現されたようなイメージです。よくよく見れば、Sと書かれている系統とただの数字の系統が同時に書かれていることがわかります。このことで、初見の方でも違和感なく列車に乗ることができるのでは無いかと思います。

総括

 このように、路線図にはさまざまなものがあり、そしてそれぞれの良さがあります。個人的な好みは置いておくにしても、やはりツールとしての使いやすさという要素はとても大切なものだと思います。そのため、皆さんが路線図を作る際にはその路線図が本当に使いやすいものとなっているか、ということに気をつけていただけたら嬉しいなと思います。また、「路線図なんて作るわけないだろ!」と思ったような方でも、地元のバス会社や鉄道会社の路線図を見て、どのような工夫がなされているか、もしくは「自分だったらこのように書くのになぁ」ということを考えて頂けると良いなぁと思います。今回は読んでくださってありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?