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五黄土星の特長

五黄土星の宿命

 九星の中で、この五黄土星だけは特異な存在である。他の八星は、自然八象意(水、大地、雷、風、天、沢、山、火)を司っているのだが、その自然界に後天的に出現した『生物』を象徴しているのが五黄土星であり、この生物とは人間そのものを指す。

 人間というのは自然(他の八星)を破壊し、取り込まなければ生きていけないことを表しているともいえよう。

 そのため、五黄土星は「帝王の星」ともいわれ、その象意をみても「破壊」「腐敗」「強欲」「天災」「人災」など、あまり歓迎したくないものばかりだが、 エネルギーは他の星の三倍以上はある。このありあまるエネルギーをどう生かすかが、五黄土星にとっては大事な問題なのである。

 宿命的に幼くして生家が衰頽し、苦労することが多い。また、血縁関係のバックアップも期待できないのだが、それをはね返す強いバイタリティを持っているため、決してつぶれないことが特徴だ。

 しかし、いずれにしても波乱に富んだ人生を送る星であることは間違いない。男性はどちらかといえば八白土星、女性は二黒土星に近くなる傾向がある。そのため命づけられ、人によっては養子となるケースもある。

 晩年運であり、一つのことに徹すればとてつもない財を築くことができる。しかし、欲望に限りない五黄土星の体質から、あちこちに手を広げて失敗するというパターンが多いようだ。

五黄土星の性格

 まさに強烈の一言で、アクが強く、そばにいると暑苦しく感じられるほどエネルギーを発散させている。

 「帝王の星」と言われるように、自然と人の上に立つ素養があるが、それが表に出すぎると、自我の強さや高慢さ、そして自分の思いを達するためには手段を選ばない強引さが目立つようになる。

 しかし、共通して頭脳明晰であり、行動力にあふれ、仕事でも遊びでも、どんなことにでも執念を燃やして取り組むことのできるのは、大きな長所である。そ れだけに、若くして成功しても不思議ではないのだが、天は二物を与えずのたとえの通り、尽きるところを知らない欲望の強さが足を引っ張ることになる。

 地位・名誉は求めてやまず、金銭をはじめとする物質欲から性欲まで、その欲望の強さ、執着の強さはまさにすさまじいかぎりだといっていい。

 エネルギーの強さと欲望の深さから、道を誤るとかぎりなく落ちていくし、逆に歴史に名を残すほどかぎりなく昇りつめるといった両極端になりやすい。執念 深さも人一倍で、幼児期に親から叱られたことを根に持ちつづけ、成長してからも何かのキッカケでかならず仕返しをしかねないのも、こ
の星の特徴である。

 しかし、その執念とエネルギーが一点に集中すると、他の追随を許さない素晴らしい力を発揮することができる。欲の深さに加え、本来、悩み迷う性格から、 成功するためにはともかく自制心をつける以外にない。宗教心を養うなど可能なかぎり努力して自我を抑え、穏和な人柄をつくることだ。

五黄土星の恋愛とセックス

 五黄土星の特徴は、アクの強さと同時に、その欲の深さである。物欲や名誉欲はもちろん、性欲も他の星の三倍以上もあるとされている。そのため、欲しいと 思ったら何でも手に入れないと気がすまず、いったん好きになったら相手がどう思おうとおかまいなしに、とことん執着する。

 要するに「オレの女」「私の彼」といった意識が非常に強いのである。しかも、この執念深さは、つきあっているときよりも別れたあとに強烈に発揮されるから始末に悪い。

 というのも、別れたあとでも「オレの女」「私の彼」という意識があるからで、別の男性や女性と幸せそうにしているのを見ると、焼きもちをやいたり、嫉妬 することがある。別れてから憎しみがつのって、五年でも十年でも相手につきまとうこともあるため、五黄土星とつきあう時は結婚を前提にしないと問題が起こ りやすい。浮気や遊びでつきあう時は、別れた時のことをきちんと計算しておかないと大変な目にあうことを覚悟しておくことだ。

 このような、別れた後でも持続する『執念の恋』は、三碧木星の『思いつきの恋』とはまったく対照的である。五黄土星は別名、帝王星ともいうだけにプライ ドがあり、自分のものになった以上、誰にも渡したくないという意識が出てくるからであろう。男女とも、動物的な本質を秘めたタイプだけ
に、精神的よりも肉体的な結びつきを求めたがる。

 平凡な恋愛のパターンが少なく、きわめて個性的にもなるのも、自分では気がつかない強烈なエネルギーから生まれる欲望のなせる業であり、そのため、ドロドロした愛欲の世界へとのめり込む傾向が強い。

 特に結婚している五黄土星の女性が、ちょっとしたキッカケで二黒土星の男性と知り合うと浮気に走ることがある。お互いにエネルギーが強いことから引き 合ってしまうわけで、まさに肉欲そのものといった関係になる。五黄土星の過激な欲望は衰えることがなく、何事も満足するということがない。子供のオモチャ と同じで、いったん欲しいものを手に入れてしまうと、もっといいものが欲しくなる。五黄土星の恋も、その繰り返しと言っていいだろう。

 しかし、欲の深さから失敗することもよくある。ブランド物のスーツをビシッと決めた男性に、「ボクの親は土地をたくさん持っているから」などと金持ちの 雰囲気をちらつかされると、コロッとだまされることがある。欲に目がくらんで、結婚詐欺にあう女性がけっこういるのである。それはともかく、女性は相手の 男性に対して地位、財力はもとより容姿、頭脳、ファッションからセックスにいたるまで、あらゆる面で完璧を求める。たとえ、口には出さなくても、意識では それを求めており、その欲求が満たされないと、他の男性に目を向けてしまいがちである。

 といっても、冷酷で非情というわけではない。土星独特の献身性があり、五黄土星の男性が結婚すると意外と恐妻家になるという、ほほえましい面が出てくる こともある。ちなみに五黄土星は結婚すると、男性は八白土星、女性は二黒土星に近くなるから女性の場合は結婚したらすぐに子供をつくると良き母となる。

 セックスに関してはタブーがなく、好奇心も旺盛なので、体位なども特異なものへと走りがちである。究極の快楽を求めて、オーラルプレイ、アナルセック ス、SMプレイなどあらゆることを試してみようとするし、なかにはスワッピングに興味を持ち、乱交パーティーに参加する人もいる。だから、
五黄土星のセッ クスパートナーとしては、九紫火星がもっとも合うようだ。

 このように、男女とも色情の強さは群を抜いているので、愛情問題での失敗がより多くなるのは仕方がない。失恋に悩み、また悩ます星ではあるが、深刻になるタイプが少ないのが救いと言えるだろう。

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