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九紫火星の特長

九紫火星の宿命

一白水星の「水」と同様、九紫火星は「火」という独立星である。位置は南で、季節は真夏、時刻は正午だから、陽光をたっぷりと浴びている姿を想像することができる。

 九紫火星の紫とは、古代から尊い色とされているように、九紫火星は「天子の星」ともいわれている。そのため、名誉や地位を求める体質が非常に強く、唯我独尊つまり、自分がいちばん正しいといった思い上がりの気質が生まれる。

 最大の欠点である『思いやりのなさ』が出てしまうと、親しい友人や親戚縁者が離れていってしまい、寂しく孤独な晩年を過ごすことになりかねない。反対 に、そうした欠点を抑えて思いやりの心を持とうと努力すれば、もともと黙っていても人の上に立つことのできる星だけに、社会的に高い地位と名誉を得ること ができるだろう。

 同じ九紫火星であっても、人によっては両極端な人生を送ることになるわけで、成功するためには、自我を抑えて他人を思いやり、常に控えめな態度で振る舞うことであり、それには徳を積む以外にない。

 どちらかといえば強運な星だけに、生活に困るといったことはない。それでいて財が築けないのは、実より名ばかり追いかけているからで、生涯を通じて本来手に入れることができたであろう財の半分も得ることができない人が多いのだ。

九紫火星の性格

明朗快活でウィットにも富み、弁舌もさわやかだから社交性は十分。センスもあり、サービス精神も旺盛で、人のためにけっこう散財もする。それでいて、いざというとき助けてくれる友人や部下がいないというタイプである。

 表面的にはどうあれ、相手に対する心からの思いやりや、謙虚さのない報いなのかもしれないが、相手の弱点をつついて優越感を満足させる態度が最大の原因だろう。

 痛烈な皮肉屋は、まず九紫火星だと思って間違いない。そして、どんな場合でも自分は正しいと思っているから、友人や部下が心からつきあう気になれないの も当然である。

また、ものすごい凝り性で、それが高じてしまうと、仕事を放り出して趣味や遊びに熱中してしまう。そのため、信用を失ったり上司からにらま れることにもなる。

 行動力は抜群で頭の回転も早く、そのうえ直感力も鋭いものがあるので、以上のような対人関係での礼節さえ失わなければ、成功する星といっていい。

 ともかく、九紫火星は三碧木星、五黄土星と並んで、『三大無神論者』だけに、意識して信仰心を養う以外に自分の欠点を補う方法はない。

 信仰心が生まれれば、他人の意見にも耳を傾けるようになるし、最大の欠点である思い上がりの心も薄れてくる。そして慈悲の心と寛容さが加われば、頂点に立つことのできる人物に成長するはずだ。

九紫火星のセックスと恋愛

九紫火星は「美」に対する執着心が強いことから、男女とも異性を求める場合、美男美女であることが第一条件となる。一緒に歩いていて、人がうらやむような 異性でなければ満足しない。ハートや性格は二の次で、あくまでも容姿端麗であることが相手を選ぶポイントとなるわけだ。というのも、九紫は虚栄心が旺盛で 見栄っぱりなため、人にどう思われるかということを、まず最初に考えてしまうからである。

 外見にとらわれやすいということは、裏を返してみれば内面の理解度が乏しいということでもある。そのため、交際が一年二年と深まっていったとしても、相 手を十分に理解することができない場合がある。内面の理解度が乏しいということは、人を思いやる気持ちに欠けているということであり、相手がどんな思いや りを持って接してきても、それに気づかないことがある。当然そうした思いやりに感謝するということもできない。

 さらに九紫火星は、愛情の深さを物や形で判断してしまう面もある。たとえば、クリスマスや誕生日などに二人のガールフレンドからプレゼン トをもらったとしよう。一人は手編みのセーター、もう一人はブランド物の時計だった。すると、九紫火星の傾向としては、真心のこもったセーターより、高価 なプレゼントをくれた女性のほうに、「こんな高価なものをくれるほど、ぼくのことを愛してくれているんだ」と心が傾いてしまう。

 その結果、人の気持ちを踏みにじってしまうことがあるが、これは九紫火星のプライドの強さがブランド志向としてあらわれるからだ。人よりいい物を持っていないと満足しないという性格から、よりグレードの高いものに心が動かされるのである。

 一般的にいって、人間は財を成してから名誉を求めるが、九紫火星の場合は反対に、まず名誉が先にくるから、社会的な立場が高い人がいいし、高級なブランド物がいいということになる。しかし、名誉を維持するためには財産はどうしても必要となる。

 したがって、九紫火星を射止めようとするなら、名誉と財産の両方を兼ね備えていなければならないということになる。ともかく、九紫火星の女性を口説こう と思ったら、お金もかかって大変だが、反対に名誉と財力があるなら、他のどの星よりも簡単に口説くことができるといっていいだろう。容姿も大事なポイント にはちがいないが、それよりも名誉と財が優先するのだ。

 また、九紫火星には何でも結論を急ぎすぎるという欠点がある。つまり、せっかちなのである。そのため、少しでも「つきあえない」と思ったり、相手に気に いらない点があったりすると、すぐに冷たい態度をとってしまう。相手の浮気が発覚しようものならその場で謝ってもらわないかぎり、即刻、別れ話を持ち出す にちがいない。

 男性の場合、結婚相手にはどちらかというと、つねに一歩遅れてついてくる古風なタイプの女性を選ぶことが多くなる。何を言われても、じっと黙って耐える ことのできる器の大きい女性でないと、九紫火星の男性の面倒は見れないから、選択として間違っていないだろう。が、そうした女性で、しかも九紫火星の好み の美女を探すのは至難のわざといっていい。セックスはサド的な傾向が強いが、精力絶倫というほどでもない。そのため、ときには相手の要求を突っぱねたり、 興が乗ると視姦的なセックスを求めたりする。

 これも、いってみれば思いやりのなさのあらわれで、どうしても一方通行になりがちなのが玉にキズなのだ。テクニックは申し分ないのだが、心から相手を悦 ばせようとするものではなく、自分のためのテクニックであり、そのため肝心のところで中止したりと、一人よがりな面がちょくちょく顔を出す。

 女性も気まぐれで、相手をその気にさせておいて拒否したり、自分がその気になると深夜でも呼び出したり、眠っているのを起こしてまで求めるといったタイ プだ。また、レズビアンが多いのも九紫火星とセックス面でピッタリ合うのが五黄土星で、このカップルのセックスはまさに動物的。相性もよく、充実した組み合わせとなろう。

 ただし、不倫の恋でこのカップルとなると、行きつくところまで行ってしまうので最悪の結果を覚悟するべきである。

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