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一白水星の特長

一白水星の宿命

「流れる水」が、一白水星の象意である。象意とは、その星の持つ性格や特質を自然界の現象や物質などを借りて表現するもので、それにはさまざまなものがある。その数ある象意のなかでも、一白水星を象徴的にあらわしているのが「流れる水」ということになる。
季節は冬、方位は北、時刻でいえば真夜中の午前零時。一白水星の『一』は物事の始まりを意味しているように、そこには産みの苦しみがある。こうした特質を宿命として背負って生まれてくるのが、一白水星といえる。

位置するところが北で太陽から遠いため、地球からの引力に強い場所でもある。したがって、「思念」は陥没するほど強くなる。また、時刻が真夜中ということから「寒さ」や「孤独」という象意もある。そのため、子供の頃から両親との縁が薄いという宿命を持っている。


ただし、死別よりも生別の方が多く、両親の離婚や養子、教育問題など、家庭の事情によって離ればなれとなるケースが目立つ。大人になっても住所や職業を 転々とすることもあり、流れる水が渓流になったり、滝になったり、さらに濁流となったりして、野を越え、山を越えて大海に注ぐように波乱万丈の人生を歩む 例が多い。


 こうした宿命を背負っているため、一白水星にはその苦難に耐える能力として自主性や独立心、個人主義といった面を備えている。また、五行(火星、土星、金星、水星、木星)を見ればわかるように、水星は星の九紫とともに、一白水星だけの独立星であり、主星、男星でもある。
そのため、非常に強力な星ともいえるわけで、独立独歩の人生を歩き、一代で立志伝中の人物となる可能性を秘めている。引力が強いことから、他人の資金を実 ににうまく引っ張ってくることができるし、運気の巡りも他の星より早く回ってくることから、二十代後半から三十代で財を成す可能性が大きい。


 しかし、「寒さ」や「暗さ」という象意から、病弱な宿命も持ち合わせている。大病の恐れもあるので、ふだんから身体を鍛えることはもちろん、健康管理には人一倍神経を使ってもらいたい。一白水星の性格思念が強いことから、何事についても考えすぎる傾向がある。それも、どちらかといえば取り越し苦労で終わることが多く、場合によっては「へたな考え休むに似たり」となる。 また、詮索好きで根堀り葉掘り追求するので、周囲からはうるさがれるタイプである。一白水星をひとことで言えば「悩める星」であり、精神的には常に不安定になりやすい。

 さらに、独立心が強いわりには周囲の状況にも流されやすく、追従したり無理に愛想を振りまいて、あとで後悔するといったことを繰り返しがちだから、そうした優柔不断な性格を、できるだけ直すよう努力することだ。


 一般的には温厚で社交性もあることから、人間関係はおおむね円満だが、心の底に孤独さと頑固さを秘めているため、好き嫌いをはっきりさせてしまう傾向が強い。しかも、そうした感情を隠そうとはしないので、人間関係がギクシャクすることも多い。

一白水星のセックスと恋愛

一白水星は理論的でクールな雰囲気を持つと同時に、華やかでソフトなムードも兼ね備えているが、内面的には孤独で暗く、何事も考えすぎるといったタイプである。
 しかし、柔和で人当たりもいいため、パーティーなどの人が集まる場所では目立った存在となるだろう。とくに男性の場合は第一印象がよく、他の星と比べても女性に好意を持たれる人が多い。好きな相手を自分好みの色に染めたがるのが、一白水星の特徴である。
 『流れる水』が一白水星の自然界の象意なので、その点からいえば、自分のつくった舟に好きな異性を乗せて流れていくということになろう。親愛の星だけに 情にもろく、相手が示す愛情を拒否しきれないタイプだから、表面には出さなくても心の中でどうしても受け入れてしまう弱さがある。そのため、相手の愛情が 強いとズルズルと引っ張られて、それほど好きでもないのに、いつの間にか結婚してしまったということも少なくない。だから、遊びのつもりでつきあったの に、相手をいったん受け入れてしまうと、相手がた
とえ人妻であろうと、水商売の女性であろうと、自分からは決して別れを言い出すことができなくなる。


 したがって、相手によってはいいように振り回されたり、利用するだけ利用されて終わりということにもなる。「私のことを愛しているんだったら」という言 葉に現実を見失い、会社の金を横領してしまったり、給料をほとんどつぎこんでしまったりと、何でもやりかねない。女のために会社をクビになったり、社会的 地位や信用を失ってしまうこともあるし、あげくの果てには財産をすべて吸い取られてしまうこともある。


 このように、愛情に溺れて冷静な判断ができなくなると、人生を誤る危険性が大だといっておこう。一白水星は、会社のなかでスムーズな人間関係を維持して いくことよりも、独立独歩で我が道を行くという性格が強く出て、歯止めがきかなくなる傾向があるからだ。しかし、恋愛でのトラブルは独身者の場合にみられ ることで、ほとんどの男性は家庭を持つと、浮気という遊びの中ではどんなタイプの女性でも受け入れるが、浮気は浮気、家庭は家庭として明確に立て分け、家 庭を壊すようなことはしない。


 また、一白水星は人づきあいがいいわりに、悩める星ということから、自分の心の中を誰かに素直に話すことができない。つまり、誰かに打ち明けると、それ がまた悩みのタネになってしまい、時には思いがけないウソをついてしまうこともある。そのため、恋愛問題にしても、すべて自分ひとりで抱えてしまうことに なる。だから、一白水星の恋は『秘密の恋』になりやすい。


 なぜそうなるかというと、一白水星の位置する方角は北であり、引力が強く寒いところでもある。寒いところにいると人間は陰にこもりやすい。そうなると無 口になり、無口になるから秘密になるわけだ。誰にも彼女を紹介せず、突然「この人と結婚する」といって周囲を驚かせるようにオープンな恋愛はしないといっ ていい。


 平気でウソをつくことがあるから、他人から見て、それとなく恋人だとわかるような相手は本命ではない場合が多い。また、本当に好きになった女性が現れて も、なかなか自分から気持ちを素直に伝えられず、チャンスを逃がしてしまうこともある。振られたらどうしようと考えすぎる欠点が出て、あと一歩というとこ ろで引いてしまうのだ。自分の想いを相手に伝えることができず、心の奥にしまってしまうことから、『秘密の恋』と呼ばれるのである。


 さらに一白水星の場合、周囲から反対されればされるほど、相手をかばうようになる。「あんな男(女)のどこがいいんだ」などと言われたら、いっそうファ イトをかきたてられ、その相手を離すまいと思ってしまう。したがって、冷静な忠告であっても受け入れられずに突っ走ってしまうことが多い。


 セックス面では、肉体より精神的な結びつきを重視するため、肉体的な悦びを得ようとして技巧をこらすより、淡白で地味なセックスを好む。そのため、ベッドに入ったら一時間くらいは、今日あったことなどを話してやらないと満足しない。つまり、会話が前戯の代わりになるわけだ。そして、セックスの最中も耳元で愛の言葉をささやいてもらわないと燃えないタイプでもある。だから往々にして、 愛の言葉をささやいているだけのセックスで自己満足してしまい、相手が欲求不満に陥っても気がつかないことがある。


 しかし、一白水星としてはそれなりに一生懸命だから、自分のどこが悪かったのかわからず、納得のいかない別れ方をすることもある。決して肉欲的ではない が、常に肌に接していることで親近度、親愛度をはかろうとするため、初対面の相手とでも、自然と手を握ったり肩を抱いたりしてスキンシップをはかろうとす る。

 それが原因で、相手が「ベタベタしていやらしい」と嫌われることもあるし、反対に「私のことが好きなのかしら」と勘違いされることもあるので、あまり慣れなれしい態度はとらないよう気をつけたほうがいい。

 一白水星の男性は、結婚すると家庭を大事にする。たとえ仕事から帰ってきても、妻の愚痴を聞いてやる夫となるはずだ。「子供のことはお前に任せているから」とか、「俺は疲れているんだ」と言ってはねつけることはせず、静かに耳を傾けてあげたり、ときにはアドバイスもするなど、ひたむき
に相手を思いやるのは一白水星ならではの特性である。結婚や夫婦生活といったものに対しては、非常に社会常識を重視するから、よほどのこと がなければ離婚ということは考えない。たとえ、相手が浮気しようとも、「あの人が浮気するんだったら私も・・・」などと、自分も浮気をして帳尻りを合わせ るようなことはけっして考えず、あきらめて夫婦関係を維持していく人が比較的多い。

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