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ルビー・カカオの午後

(ある人のチョコレートの投稿からありそうな話をつくってみた。)

ルビー・カカオはいつもゆっくり目を覚ます。

下の階のショコラ・ミントが午前中のアルバイトを終えて、ボーイフレンドのためにサンドウィッチを作り始めた頃、やっと歯磨きを始める。

ルビー・カカオの仕事は歌手、町で2番目に大きなパブで歌っている。歌はさほどうまいとは言えないが、いつもイタズラを探しているような茶色い目と、少しハスキーな声がチャーミングだ。

午後3時、ルビー・カカオがいつものカフェで、キッシュを注文した時のこと、目の前で3歳位の男の子が転んだ。

すると偶然にも80歳位の老紳士も、ルビー・カカオの斜め後ろでつまづき、膝をついた。

どちらにもすぐ手が届く位置にいたのはルビー・カカオだけ。

ルビー・カカオは泣いている子供には目もくれず、老紳士に手を差し伸べた。

僕なら子供の方をまず助けそうな気がするのだけど、彼女は何故、ご老人の方を助けたんだろう。

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