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【トナメ進出者多数】S1シティリーグ調整日記 〜環境の精査とデッキ構築〜

お久しぶりです。
新潟県でポケモンカードをしている、ふーと申します。
シティリーグ2024シーズン1(レイジングサーフ環境)で、自分と共に練習した人たちが軒並み好成績を収めることができました。

10/7(土)
三色拳 インテウーラ 4-1オポ落ち

10/8(日)
ふー 雪道ミュウ 準優勝
ぽよ 悪リザードン ベスト4
yuuki サーナイト 4-1オポ落ち
アオシル パオジアン 4-1オポ落ち

10/22(日)
ライ ロストギラティナ 優勝
ジュ 悪リザードン ベスト4
ハセミ ロストギラティナ 3-2

今回の調整はかなり上手くいったため、備忘録としてnoteにまとめてみようと思います。

環境の説明からデッキ調整、最終的な選択まで細かく記述していくので、長くなりますがご容赦ください。

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シティリーグ初週の動き

自分のシティリーグが第2週の10/8(日)だったため、まずはそこに至るまでの環境を詳しく説明します。
最初の週で目立った活躍をしたのはロストギラティナとパオジアンでした

ギラティナについては、レイジングサーフで新しく登場したジラーチ(ステラヴェール)の影響で数を減らすと考えていたのですが、意外にも入賞数が多かったです。

9/30 岐阜 準優勝リスト

これに関しては、あくまで弱体化したのはヤミラミである、つまりヤミラミ以外は影響を受けていないため、ヤミラミ以外で殴るようにすることでジラーチ入りデッキにも対応可能、ということです。
具体的には、リストを変更して

・ボスの指令の追加採用
 →ギラティナやウッウで殴りやすくする
・逆にヤミラミは減らす

こうすることでデッキパワーを落とさず、新環境に対応させたと捉えられます。

そしてパオジアンですが、従来のリストとは異なる、採用ポケモンをかなり絞った構築が流行り始めました。

9/30 大阪 準優勝リスト

アルセウスもパルキアもいない代わりに採用されているたねポケモンが全て逃げエネ1であり、1ターン目にわななくれいきを使いやすくなっています。
空いた枠にはビーダルをやや厚めに積むことで、弱点だった中盤以降の手札の細さを解消できる作りになっています。

このデッキはキャンコロ手裏剣や6エネヘイルブレードを言いやすいためパワーがかなり高く、取り扱いもそこまで難しくはないので、初心者から上級者まで幅広く使われる人気のデッキタイプになるだろうと予想しました。

上記2デッキが特に目立った活躍をしていましたが、それとは別で悪リザードンも数を増やしつつありました。
ピジョット型、ビーダル型、リファイン型など色々あって、型が定まっていない中で少しずつ研究が進んでじわじわ数が増えていった印象です。
リザードンに関してはジュくんがずっと調整を続けており、かなりパワーの高いピジョット型のリストが出来上がりました。
プレイングは難しいですが、その分強かったためお気に入りでした。

ジュくんがnoteを投稿済みなので、悪リザに関しての基本を学びたい方は参考にどうぞ。


ミュウvmaxの可能性

環境考察を踏まえた上でどのデッキを使うかですが、10/7、8での結論は練度の高いデッキを使う、になりました。
まだシティリーグが始まったばかりでメタが定まりきっていないこと、現環境に存在するデッキのほぼ全てパワーが高いことから、個々人が得意なデッキを使うほうが勝率を担保しやすいのではと考えました。

現環境は序盤こそボールをちゃんと引けるかの勝負になりますが、中盤以降は構築やプレイングでの練度ゲーだと感じています。
どういうことかというと、どのデッキも基本的なデッキパワーは高いものの、相性不利なデッキが1〜2つは確実にあり、そこと当たった際にプレイングや構築勝負になりやすいということです。
しかし、デッキパワーが全体的に高い分、初動に乗り遅れると流れで負けてしまうということでもあります。
この考えは10/22でのデッキ構築にも響いてくるので、頭の片隅に置きながら読み進めてもらえると助かります。

この段階で自分は一番パワーが高いと感じた悪リザードンを使う予定だったのですが、シティ3日前にギラティナとパオジアン相手に練習してみたところ、雪道を剥がせず負け、月光手裏剣を通されて負け、とにかくたくさん負けました。
デッキリスト自体は良かったのですが、回すのがとにかく難しかったため今回は使用を見送ることに。

そのため練度でなんとかしようとするのはひとまずやめて、別のデッキを模索することになります。
メタ思考で考えると、シティ当日に当たりやすいデッキは前述したギラティナ、パオジアン、リザードンと、相変わらず強いサーナイトの4つです。
ギラティナとパオジアンに有利を取れ、サーナイトにもちゃんと戦えるミュウvmaxはいいのではないかと思い、フュージョン型ミュウを作って回してみましたが、いくつか問題点が浮上します。

可能性は感じるけど、このままだと弱かった

まず、悪リザードンにほとんど勝てません。
弱点を突かれて簡単にvmaxが倒されるのに、リザードンのHPは330と非常に高く、能動的に倒すことは不可能です。
リザ側が事故らない限りはほぼ負けで、数を増やしつつあるリザードン対面を諦めるわけにはいかず悩むことになります。

次に、フュージョンエネルギーが邪魔で手札がカチャつきドローできないことが多かったです。
後攻から殴る際にフュージョンエネは必要ですが、手札に来すぎてしまうことも多々ありました。中盤ではダブルターボをつけなければいけないのにフュージョンエネしか引かず、キープしながら引いた結果ワザも使えずに終了、なんてことも多かったです。

しかし収穫もありました。
タウンデパートはかなり優秀で、状況に応じて好きな道具を引っこ抜いてこれます。
ウッウロボでトラッシュできないポケモンの道具は道中邪魔になることも多かったため、タウンデパートが残っているだけで1枚分デッキ圧縮ができて、引きたいカードを引くことに貢献してくれます。

それに付随する形で、災いの箱も強く使えるようになりました。
後攻時にバトル場のミュウvに貼っておくことで、倒されたあとに相手のアタッカーを倒す要求値をかなり下げてくれます。
特に有効なのがvstar相手で、箱+ベルト+テクノバスターでダブルターボ込み300ダメージを出してタブレットなしでワンパンできます。
箱とベルトの両方をタウンデパートでサーチできるため安定性も高いです。
前述したリザードン相手には箱+タブレット2枚のテクノバスターで倒せるようになり少しは抵抗できます。
対サーナイトでは雪道+箱で相手の要求値を底上げすることで、だいぶ勝率は良くなりました。

この時点では「ちゃんと回るフュージョンミュウ」を作ることを目標としていて、いくつか差し替えながら調整したのですが上手くいきませんでした。
シティ前日になっても相変わらず回らず、かといって悪リザの調整も上手くいかずで焦っていました。


雪道ミュウが選ばれた理由

シティ前日は自分、アオシル、yuukiくんの3人で調整していたのですが、自分がヘラっていたのを見かねたyuukiくんが
「フュージョンじゃなくて、雪道ミュウでいいんじゃない?雪道ジャッジマンで破壊すればいいじゃん」と言ってきました。
いやいや、雪道ジャッジで破壊できたらそんな苦労しないよ〜、なんて思いましたが、よく考えてみると現環境のデッキは先攻のパワーを優先するあまりボール偏重のリストばかりで、逆にドローサポートの枚数は5〜6枚と少ないことに気づきます。
加えて、2進化ポケモンを主軸に据えているデッキも多く、ジャッジマンを打つことで相手のパーツが揃うのを妨害できます。
苦手だった悪リザもまさに2進化デッキで、ジャッジマンを打てばほぼ1ターン貰えて、雪道も合わせればリザードンそのものを立たせなくさせられる、ということになります。

雪道ミュウはフュージョン型と異なり後攻1ターン目に攻撃することはできませんが、ジャッジマンで1ターン稼ぐことができれば実質先手を取ったようなものです。
ロストスイーパーが4枚自然に入るので、ガンガン手札を減らしてドローできることもあり、フュージョンミュウで感じていた課題は雪道ミュウがクリアできていました。
ただ、ミカルゲの採用率だけが心配でしたが、シティ上位入賞のリストを調べてもたまにギラティナ、インテウーラに入っている程度で、問題にはならないと判断しました。

こういうわけで、理想としていた「ちゃんと回るフュージョンミュウ」≒雪道ミュウであると気づき、シティ前日に急遽雪道ミュウを使うことに決めました。


10/8 雪道ミュウのリスト

自分が使用したリストはこちらです。

特筆すべき事項だけ説明します。

ボール 4-4-2-1-1
vipパス、ハイボ、ネストは確定で、残りをどうするか悩みました。
ヒスイヘビボはたねポケモンが8枚しかないためサイド落ちが死活問題となり、それを解消するために採用。
フェザーボールは前述した「序盤はボールを引けるかの勝負」を踏まえると既存のボール配分では不安が残るため追加で採用。
サイコジャンプ後にvmaxを用意しやすくなっているのは良かったです。

ジャッジマン、ナンジャモ 2-2
どちらのサポートも強いため片方を1枚にするのは避けたくて、(体感ではありますが)サポートの総枚数が7枚になるとそのターンに不要なサポートが溜まりやすくなるため2-2で我慢しています。
友達手帳もあるため、3回以上使いたい場合も対応できます。

スタジアム 3-2
タウンデパートは全ての道具にアクセスできてゲームプランを組みやすくなるため、2枚は確定でした。
雪道に関しては2か3で悩みましたが、貼りたいときに貼れないことが一番まずいため多めに3枚採用しました。
だいたいの試合で1枚サイド落ちしていたため、今回は3で良かったです。

スナッチアーム 不採用
雪道ミュウにたまに入っているスナッチアームですが、どのタイミングで使うのが最良か判断するのが難しかったため、元々入っていた2枚を抜いてフェザーボールと雪道3枚目に変わっています。
妨害カード自体は雪道+ジャッジマンで足りていたため、使いこなせるか怪しいカードよりも安定をとっています。

シティリーグ本番はギラティナこそ少なかったものの、パオジアン、リザードン、サーナイトは多くて大まかに予想通りだった、と言えます。
じゃんけんが弱すぎて後攻6回でしたが、ちゃんとジャッジマンorナンジャモ+雪道を通してターンを稼ぐことができました。
残念なことに決勝戦でプレイングミスをして負けてしまったので、集中力の維持が今後の課題ですね。


10/22の環境予想

自分のシティリーグこそ終わりましたが、3人ほど10/22のシティリーグに参加するため引き続き環境考察&練習することに。

上位入賞のリストを大まかに見てみると、

・パオは相変わらず多い
 →パオに不利なサナは数を減らした
・フュージョンミュウの増加
 →立ち位置の良さが知れ渡った
  同時にミカルゲも増加する傾向にある
・リザはパオに弱いが、ミュウには強いため立ち位置はそこまで変わらず

とわかります。
今回勝つためにはパオ、ミュウへの勝率を担保しつつリザにも対抗しないといけません。
総合的に考えるとミカルゲ入りのロストギラティナが一番良いのではないかと考え、メインで調整することにします。

上位のリストをそのまま真似て回してみた感想としては、

・負けパターンは大抵ロスギラ側の初動事故
・アビスシークから入ることが多いため、ウッウはそこまで使わない
・道中でナンジャモを打ちたいことが多々ある

こんな感じでした。
上記の感想を踏まえると、「事故らないロスギラ」を作ればいいということになります。
幸いにもロスギラはずっと回していたため、少しリストを弄るだけで完成しました。


10/22 ロストギラティナのリスト

今回ライ、ハセミに使ってもらったリストはこちらです。
(ジュくんは練度の高い悪リザで出ました。)

こちらも特筆事項のみ述べます。

ギラティナV 4
バトルVIPパス 4
ネストボール 4
ジェットエネルギー 4

先ほど「事故らないロスギラを作ればいい」と言いましたが、それはアビスシークが打てればいいということです。
つまり求められる条件として、

1. ギラティナVを置く
2. エネルギーをギラティナVに貼る
3. ギラティナVをバトル場に出す

この3条件が揃えば初動事故は回避できるため、関連カードを全て4枚入れました。
ボールが多いため途中でギラティナVを2〜3体置くことも簡単で、ゲームプランを組みやすくなっています。

ウッウ、ヤミラミ 1-1
アビスシークを打つ分ウッウの使用回数は減るため1枚で充分で、ヤミラミもジラーチ入りと当たった際に使わないため1枚でいいです。
1枚採用だとサイド落ちが怖いですが、これらがサイド落ちした試合よりもギラティナを置けない試合の方がきついため、ウッウヤミラミの優先度は低かったです。
2回以上使いたい試合があっても、ネストボールが4枚なため他のリストよりも釣り竿+ネストで置きやすくなっています。

マナフィ
最近は入っていないリストもありますが、パオジアン相手やロスギラミラーのときに相手の上振れに対抗できないため確実に必要です。
試合展開の都合上どうしてもキュワワーを2体出さなければいけないときもあるため、妥協はできませんでした。

ミカルゲ
何回か抜こうか悩みましたが、悪リザを考慮しなければどう見てもミュウが最強に近かったため入れました。
ライは決勝でミカルゲを釣竿込みで2回置いて、最後までフュージョンシステムを縛り続けて勝利しています。
余談ですが、苦手とされるルギア相手でも、雪道+ミカルゲで二重ロックを仕掛けることでターンを稼ぐことができます。

ナンジャモ、ツツジ 2-1
今回のコンセプトが「事故らないロスギラ」なため、いつでも使えるナンジャモを2枚にしました。
アクロマが言えなかったときのロスト2枚分はアビスシークでカバーできるため、道中でとにかくカードを引いて盤面を作ることを重視しています。
また、ロストミラーにおいてはサイドが6→5→4→2と進むことが多いため、ナンジャモの方が有効的に使えることが多いです。

ボスの指令 2
ここが唯一の後悔で、できれば3枚目を入れたかったです。
今回は主にギラティナ本体で戦うデッキなため、ボスの3枚目を入れられればもっと強かったのですが、どうしても抜くカードがなくて諦めました。
そのため基本的にロストせず、最後までボス2枚をキープしながら戦うのがこのデッキの基本戦術となります。

基本水エネルギー 3
ウッウ、ヤミラミが1-1なため、これらを用意できなかった場合にゲッコウガをアタッカー運用する機会が増えました。
ギラティナだけで殴るとサイドが2枚ずつ進むため、サイドをズラさなければいけない時もあります。
その際、相手のベンチにジラーチがいて、かつ水エネルギーを用意できない場合にかなり困るため、少しでも月光手裏剣を言いやすくするため水エネは3枚としました。

ジラーチ 不採用
ジラーチをメインで使う対面はロスギラミラー、サナ相手のときで、サナはパオジアンの流行により数を減らしたため今回は切りました。
残るはミラーですが、ギラティナ主体で戦うとそもそもロストマインで取られるポケモンが少ないこともあり、ジラーチがなくても充分戦えるため不採用としました。
今回シティに出た2人がある程度ミラーの心得があったのも不採用理由の1つです。


10/22はパオジアンが圧倒的に多くて、次点で悪リザ、全体こそ少ないものの上位卓にはミュウが多かったです。
ただ、ロスギラが少なかったことだけが意外でした。
自分の中では1/4程度がロスギラだと思っていたので、なぜ少なかったのかは今もわからないのですが結果的にはジラーチ不採用は正解でした。


終わりに

色々悩んだ数週間でしたが、結果として大成功に終わって満足です。
次回以降は今よりも良い成績を目指して頑張りたいと思います。

なにか質問などありましたら、自分のアカウントまで連絡お願いします。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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