リセットスタンプ論 ~その枚数は適切なのか~

こんにちは。
新潟県でポケモンカードをやっています、ふーと申します。

最近知り合いから「どのデッキにリセットスタンプを何枚入れたらいいのかわからない」と言われたため、思考の言語化も兼ねて記事を投稿することにしました。

今回の記事ではリセットスタンプの採用枚数ごとの特徴と、どのようなデッキに何枚採用すべきなのか、について論じていきます。

投げ銭方式を採用しているため、本文は最後まで無料で読めます。「参考になった」「もっと記事が読みたい」などといった場合に購入していただければと思います。

※あくまで個人的な考えなため、間違っててもボロクソに叩かないでもらえると助かります。

1. リセットスタンプとは

本題に入る前に、改めてテキストを確認しましょう。

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相手の手札をサイド枚数と同じにする、ということで、基本的には中~終盤に使って相手の手札を流すためのカードです。
負けている状況からの逆転に必要なカードですが、性質上序盤に引いても意味がないため、採用枚数が人・デッキによって異なります。

2. 採用枚数ごとの特徴

簡単に採用枚数ごとの特徴を述べていきます。

0枚
・盤面さえ作ってしまえば勝ちなデッキ・サイドが1ずつか3-3で取られるデッキに多い。
・空いたデッキスペースを展開札など他に回せるが、相手の手札を流せないため序盤に出遅れるとそのまま負けてしまうことがある

1枚
・試合中に1回使えればいいな~程度の認識な場合に多い。ネットに流れているレシピの大体は1枚な気がする。
・グッズをサーチできるデッキ・博士の研究やデデンネGX不採用のデッキは1枚で足りるイメージ。
・とはいえ1枚なため、サーチ手段があっても必要な時にちゃんと打てるケースは思ったよりも少ない

2枚
・試合中にほぼ確実に1回使える。
・だいたいのデッキで強いが、特にアタッカーを使い分けて相手のサイドをずらせるデッキに多い
・当たり前だが1枚のときよりも枠を割くため、途中から枚数を増やす場合は枠の捻出に苦労する。

3枚
・試合中にほぼ2回使える。
・最近はほとんど見られない配分。一部のLO系統のデッキで見られる程度。
・2枚のときよりも更に打ちやすいが、3枚目を入れるために削る枠はだいたい展開札やメタカードなため、根本的なデッキパワーが下がる可能性がある。

4枚
・リセットスタンプ登場当初から振り返っても、4枚採用のデッキはほとんど存在しない。マルマインGX(現在はレギュレーション落ち)を利用したデッキでたまに見られた程度。

3. デッキに適した採用枚数

特徴を整理したところで、どのデッキに何枚入れるべきか考えてみましょう。

0枚の場合
そもそもリセットスタンプを打つ必要がない、または必要な状況を作らないデッキならばこの枚数で良いです。
前者は具体的には、ジュナイパーなどの「盤面を作ってしまえば勝ち」なデッキですね。相手の手札が何枚であろうがジュナイパーを用意してしまえば(対抗札がなければ)勝ちなため、スタンプを打つ必要がないです。
後者は、悪パーフェクションこくばバドレックスなどの序盤の動きに重きを置くデッキです。序盤でマウントを取って殴りきるため、リセットスタンプが必要な状況を作らせないように構築やプレイングを煮詰めていくべきです。

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JCS2021で優勝したこくばバドレックスです。
スタンプが入っていない代わりにボール12枚・ドローサポート8枚と、かなり安定志向のデッキになっています。


1枚の場合
多くのデッキで見られる1枚採用ですが、安易に1枚だけ採用するというのは危険です。
何故なら、採用枚数≠実際に使える枚数だからです。
例えば、ボスの指令を引くためにデデチェンジをする過程でリセットスタンプを捨ててしまう、といった経験は皆さんあると思います。
サーチ・回収できないグッズを1枚のみ採用しても満足に使えないことが多いです。
では、どのようなデッキならば1枚採用でいいのかというと、単純にサーチ手段のあるデッキや自分でリソース管理ができるデッキになります。
前者はうらこうさくのジメレオンが入ったデッキ、後者はルカメタザシアンなど博士の研究・デデンネGXが不採用のデッキです。
サーチ手段があれば特定のタイミングでスタンプを持ってきやすく、逆にマリィやエリカのおもてなしなどスタンプを捨てずに済むカードを持ってくることができます。
後者に限ってはリソース管理がやりやすいデッキなため、必要な時が来るまでスタンプを捨てずにとっておくことができます。

画像3

JCSベスト16のルカメタザシアンです。
自分から手札を切るカードがタッグサポートしかないため、スタンプを残しながら闘うことができます。


2枚の場合
先ほど述べたように採用枚数≠実際に使える枚数なため、どのデッキであっても2枚採用すれば大体1回は打てます。
つまり大体のデッキで2枚採用すべき、ということですが、その中でもサイドプランをずらせるデッキは特に2枚採用するべきです。具体例を挙げると一撃ウーラオス、ムゲンダイナなどです。
アタッカーであるVMAXが倒されたときにサイドを3枚、Vが倒されたときは2枚取られます。この段階で取られるサイドは計5枚なため、まだ試合は続きます。
スタンプを2枚採用している場合、ポケモンが倒されたタイミング2回でそれぞれスタンプが使えるため、ボスの指令などを流して逆転できるチャンスを作ることができます。

3~4枚の場合
スタンプを使用できる機会を増やす、という点では枚数を増やすのもアリですが、2枚目以降を採用するために削る枠は大体サポートなどの展開札なため、デッキパワーそのものを下げる事態になりかねません。
つまり、よほどシンプルな動きのデッキ以外ではスタンプの3、4枚目は必要ないということです。

4. 終わりに

リセットスタンプというカードは強力な反面、デッキに入れる際によく考えずにとりあえず入れる、といった風潮が広まっているような気がします。

デッキに入れるカードはどれだけ強力であっても、使用意図や頻度を考えたうえで枚数配分を決めなければ、真の力を発揮することはできません。

本記事を契機に、改めてデッキ構築を見直す方が増えてもらえれば幸いです。

何か質問や意見などありましたら、筆者のTwitterまでご連絡ください。
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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