見出し画像

NGSLの新しいツール

今までHatena Blogでもtext inspectorなどを紹介してきたが、新しいツールが4月にできていた。NGSLのprofilerである。プロファイラーは、英文の単語のレベル等を示してくれる、学習に便利なものだ。

NGSLについては、読書猿さんのこちらのエントリ(クリック)等にも説明が載っているが、英語を学ぶ上でとても大事になる単語リストと考えていい。実際、作成されたコーパスの9割をカバーしている。大学入試であれば、academic word listであるNAWLと合わせて覚えれば、ある程度十分という気もする。
なお、Profilerとして、New Word Level Checker(Click)や、CVLA 2.0(Click)もあるが、それと同じぐらい人気の出るアプリだと感じた。

NGSL Profilerの新しい点

NGSL Profilerの新しい点は、機能が3つに分かれている点だ。Text Profiler、Text Generator、Text Rewriterの3点である。

Text Profilerは英文に含まれる各単語について、さまざまなリスト上におけるレベルを分けて見せてくれるので、非常に便利だ。しかし、このうち2つの、Text Generator、Text RewriterはAIが活用できる部分が新しいと感じた。まずはText Generatorで「間違いはあるかも」と注意書きはあるが、特定のtopicの英文を作ってくれ、しかもその単語のレベルを上記のprofilerですぐに確認できる。さらに、その英文をText Rewriterを用いれば、英文の語彙レベルをある程度下げることもできる。もちろんのことながら、生成された英文は人が書いた英文には敵わないことも多いが、文脈上、単語に触れさせるなどの目的を限定して使用するにはよいかと思われる(包丁と同じように道具は使いようだ)。

単語を学ぶ際に、文法と同じようにForm、Meaning、Usageの3つの点があるが、Form-Meaning、さらに細かくいえば、綴りと意味のマッチングを扱うことが多い。しかし、発音や文脈上での使用感、コロケーションなど、綴りと意味を押さえただけでは、実際には役に立たない場面もたくさんある。
GoogleのGeminiや、Bing、ChatGPTなどで、段落や対話の中でターゲットとなる単語を使わせ、その単語を空欄にした演習問題を作成した上で、リスニングで解答を確認させるなどの方法もあると思うが、このNGSLの新しいツールも、なかなかに使い勝手がいいのではないかと感じた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?