眠い毎日
この数日雨が続き、すっかり寒くなった。毎日とても眠い。
家事の合間にソファに座ると、身体がズブズブと埋まり込むように重くなり、たちまち眠りに落ちてしまう。仕事にならない。
たぶん、人間にも冬眠はあるんじゃないかと思う。ひと冬、眠っているわけにはいかないから「身体能力30%減」くらいかもしれないけど。
11月くらいからの、これから冬になるこの時期はいちばん苦手だ。北欧で冬に自殺者が多いっていうのもわかる気がする。
北国で生まれ育った私は、毎年4、5月に桜も梅もほぼ同時に咲き始める、一斉に春になる感じがたまらなく好きなので、それがまた来ることを思って、気持ちが落ちないようにする。
そして毎年冬が近づくと、決まって「ムーミン谷の冬」を読みたくなる。ムーミン谷のすべての住人が冬眠しているなか、ひとりだけ目が覚めてしまったムーミンの話だ。
ひとりきりで目覚めてしまった寂しさや孤独も感じながら、冬の世界に生きているものと出会いながら、そこで生きることを覚えていこうとする。
『春が来るのを見た最初のトロール』になって春を迎えるムーミンの姿に、読むと毎回深い安心した気持ちになる。そういえば、ムーミンの作者トーベ・ヤンソンは北欧の人。だからこそ、ああいう気持ちが書けるんだな、たぶん。
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