葉っぱの露天風呂

ひょんなことから昔書いた日記を探すことになった。

かけがえのない時間を過ごしたあの時の日記を。良くも悪くもいろんなことがあったあの時の日記。

結局日記は見つけられなかった。


だけど…


その代わりにあの時の友人や先生からのお手紙が出てきた。すごく懐かしかった。いま連絡をとってる人や、縁を切ってしまっている人、縁を切ったわけではないけど今どうしてるかわからない人いろんな人からの手紙だった。

まだちゃんと全部読み返してないけど懐かしいなーと思いながら読み返してた。あんなこともあったなーこんなこと話したかな?っていろんな記憶を思い返しながら。



その時、とある感情が私を満たしていた。

しあわせ。



内容は違えど皆んなからの御手紙には私を幸せにしてくれる魔法みたいな言葉がそこにはあった。


とくに、先生からの御手紙からはそれをすごく感じた。

先生からの手紙の内容は私が探してた日記の内容についてのお返事だった。当時の私が何を先生に書いたのか正直ちっとも覚えてないけれど先生は私の日記に、私の言葉に涙をし、そこから生きる希望とやらをもらったらしい。そんなことが書かれていた。

きっと当時の私はそんなつもりなんてさらさらなかった。




でもね、みんなからの手紙を見て今は私が生きる希望をもらってる。


今私はすごくすごく幸せ。心がポカポカしている。


みんなの優しい素敵な想いが詰まった素敵な御手紙をよんだらわたしは露天風呂にいるみたいな気持ちになった。


言の葉っていう葉っぱのその露天風呂は温かくて、やわらかいいい香りで、私の心と体を足先から頭の先まで温めてくれた。


だけどね、ずっと浸かってはいられない。のぼせちゃうから。

あともう少しだけ温まったら、少し冷たい外の空気に触れないといけない。露天風呂から出た先は、まだ見ぬ未来という名の冷たい風が吹いている。本当は上がりたくないけどもう夏だから長居はできないんだ。

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