GoogleFormsで公演関係者チケット申込フォームを作成してみる（その5）

小劇場系公演の関係者チケット申込フォームを作成してみる第5回。
今回は、関係者本人がいつでも自分扱いの予約を確認出来る一覧表を作成したいと思います。

【やりたい事】
(1)新しいスプレッドシートに申し込み一覧を読み込み、
(2)公演日時順に並べ替え、
(3)特定の扱い者の申し込みを抽出する　

【使用する関数】
importrange・・別のブック(=スプレッドシート)のデータを読み込む
sort ・・データを並べ替える
filter・・条件に合ったデータを抽出する
regexmatch・・テキストの一部を検索する

◆◆注意◆◆
※説明するうえで混同しないよう、エクセルと同じように一つのファイル（=スプレッドシート）の事を［ブック］、ワークシートの事を［シート］と表記しています。
※関数について説明はシンプルにしてあります。あくまでここで使用するための式の説明ですのでご注意下さい（引数の省略なども特に説明していません）。興味を持った関数の詳しい使用方法は別途お調べ下さい。

新規ブックの作成

新規ブックは、（その１）で作成したフォームと同じ方法で作成します。

［空白］の新しいスプレッドシートを作成し、

名前を変更して下さい。
ここでは【扱い者別予約一覧（閲覧用）】としました。
また前回と同じように一行目にタイトル行をコピペして下さい。

importrange関数の使い方

次にブック【関係者申込フォーム（回答）】のシート【申し込み一覧】にあるデータを、関数を使用してすべて読み込みます。

●importrange関数　=importrange(ブックのURL,  抽出範囲)　です。

＜式＞※URLは一部変更しています。
=importrange("https://docs.google.com/spreadsheets/d/133*************0GdK***TO_JHX************mg/edit#gid=1******6","申し込み一覧!A2:L")

”ブックのURL”・・・URLをダブルクォーテーションでくくって下さい。※1

”シート名!,抽出範囲”・・・query関数と違い、ここではまとめてダブルクォーテーションでくくって下さい。

※1　赤文字の箇所は省略可です。本来はURLでなく、［スプレッドシートキー］というURL内のd/以降を使用します。間違わないようにここではURLを全てまるっとコピペしています。

セルA2に上記の式を入れると、エラーが表示されますので［アクセスを許可］をクリックして下さい。

【申し込み一覧】にある全てのデータが抽出されました。
このデータを今度は公演日時順に並べ替えます。

sort関数の使い方～復習～

sort関数の使い方は前回を参照下さい。前回はquery関数と組み合わせましたが、ここではimportrange関数と組み合わせます。

＜実際に使用する式＞
=sort(importrange("ご自身のブック【関係者申込フォーム（回答）】のURLをコピペして下さい","申し込み一覧!A2:L"),7,true)

公演日時順に並べ替えられました。
このシートの名前を【参照用】としました。

filter関数/regexmatch関数の使い方

特定の扱い者だけの予約一覧を表示する新しいシートを作成します。
新規シートを追加し、2行目にタイトル行をコピペして下さい。（このシート名を【予約閲覧用】としました）
検索条件を入力するセル（A1）をわかりやすいように色をつけました。

A3に関数を入力します。

●filter関数　=filter(抽出範囲, 条件)　です。

＜式＞
=filter('参照用'!A2:L,'参照用'!C2:C=A1)

セルA1に、「鈴木花子」と入力すると、シート【参照用】の扱い者（C列）が「鈴木花子」のデータだけ抽出されます。

これだけでも良いのですが、申し込みの際に、「鈴木　花子」や「鈴木」など文字列が完全一致しないで入力されてしまう事もあるかと思います。
今度は「鈴木」と記載があれば、すべて抽出できるようにしてみます。

●regexmatch関数 　=regexmatch(検索範囲, 条件の一部)　です。

＜式＞
regexmatch('参照用'!C2:C,A1)

シート【参照用】の扱い者（C列）にA1の文字が含まれるデータがすべて抽出されます。
A1を今度は「鈴木」と入力します。

＜実際に使用する式＞
=filter('参照用'!A2:L,regexmatch('参照用'!C2:C,A1))

filter関数と組み合わせ、「鈴木」を含むデータがすべて抽出されました。

公演によっては同じ名字が二人いるなど、検索条件が同じになってしまう場合もあると思います。また「すずき」と全部ひらがなで書くなど条件が増えてしまうとややこしくなります。申し込みの際の入力ルールを関係者と予め決めておくのがよいと思います。

長くなりましたので、今回はここまで。
次回はこのブックの体裁を整えていきます。

お疲れさまでした。