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GoogleFormsで公演関係者チケット申込フォームを作成してみる(その7)

小劇場系公演の関係者チケット申込フォームを作成してみる第7回。
今回は申し込み枚数の集計をしていきたいと思います。

集計といえばピボットテーブルが便利ですが、今回は関数を使います。

【使用する関数】
sum関数・・指定範囲を合計する。
sumifs関数・・指定した条件に合うデータの特定の範囲を合計する

◆◆注意◆◆
※説明するうえで混同しないよう、エクセルと同じように一つのファイル(=スプレッドシート)の事を[ブック]、ワークシートの事を[シート]と表記しています。
※関数について説明はシンプルにしてあります。あくまでここで使用するための式の説明ですのでご注意下さい(引数の省略なども特に説明していません)。興味を持った関数の詳しい使用方法は別途お調べ下さい。

別シートに表を作成する

まずは(その4)で作成したブック【関係者申込フォーム(回答)】にシートを追加します。ここではシート名を【集計】としました。

列に公演日時、行にチケット種類とした表をつくります。

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合計欄もつくります。

sumifs関数の使い方

合計を算出するsum関数と、検索条件を指定するif関数を合わせた関数です。検索条件が1つの場合はsumif、複数ある場合はsumifsを使用します。

●sumifs関数 =sumifs(合計する範囲, 条件1を検索する範囲, 条件1, 条件2を検索する範囲, 条件2 ) です。条件は増やしていく事ができます。

<式>
=SUMIFS('申し込み一覧'!I:I,'申し込み一覧'!G:G,A4,'申し込み一覧'!H:H,B3)
  

シート【申し込み一覧】の
G列(公演日時)が、このシートのA4(1月01日(月)13:00)で
H列(チケット種類)がこのシートのB3(一般)の場合に、
I列(枚数)を合計する
という式です。この式をB4に入力します。

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このデータを集計し、

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条件に合う合計枚数が表示されました。
この数式をコピーして他のセルにもいれていきます。

参照元を固定する(F4キーの使い方)

コピーする前に、上記の式に一手間加えます。

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式をそのまま使用して、セルを矢印のようにコピーしていくと式中の値がそれぞれ縦横にずれてしまいます。

参照元

これだと正確な集計が出来ませんので、常に同じデータを参照するために(絶対参照といいます)、$を使用して式を固定します。

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固定したい値にカーソルを合わせ、[F4]キーを押すと、

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$が挿入されます。これで縦横にコピーしてもI列のまま変わりません。
G:G, H:Hも同じように$を挿入します。

次に条件値(A4/B3)にも$を挿入します。ここではそれぞれ列だけ、行だけを固定していきます。

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式をコピーする際に、
チケット種類は、常に3行目を参照したいけれど列は列によって変えたい。公演日時は、常にA列を参照したいけれど行は行によって変えたい。
-- という状況になります。

なのでまずは A4 を列(A)だけ固定します。

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A4にカーソルを合わせたら[F4]を3回押して下さい。

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Aだけに$がつきます。(行列とも固定する場合は$A$4)
同じように今度はB3にカーソルを合わせ[F4]を2回押すと B$3 となります。(行列どちらかだけを固定する事を複合参照といいます)

これでそれぞれ参照にしたい行列を固定しました。

<実際に使用する式>
=SUMIFS('申し込み一覧'!$I:$I,'申し込み一覧'!$G:$G,$A4,'申し込み一覧'!$H:$H,B$3)

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<実際に使用する式>をB4に入力し、今度はすべてのセルにコピーして下さい。そのセルに合った条件を反映した合計数が表示されます。

チケットの残り枚数を表示する

後はsum関数で合計すれば完成です!

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ここに関係者枠の押さえ枚数を入力して合計との差を出せば、あと何枚残っているかも表示できます。

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さらにこのシートをブック【扱い者別予約一覧(閲覧用)】に挿入すれば、関係者自身がそれぞれ確認したい時に残席状況も確認出来ます。

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(その5)で使用したimportrange関数をA4に入力。
[列の非表示]や[シートの保護]で体裁を整えました。

ここでは公演日時とチケット種類の集計をしましたが、扱い者 や 支払い方法 など条件を変えて知りたい数を集計してみて下さい。

お疲れ様でした。
これでスプレッドシートの作成は終了です。

次回は、お客様から直接フォーム申込があった時に、その扱い者へ自動メールでお知らせする方法です。



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