見出し画像

私の鑑定では「金運」「恋愛運」といった

いわゆる占いにおいては大前提とされるような話は

ほぼしない。

でも、もし自分がまったく占いに携わっていなかったら

「そういう運の話が聞きたいんだよ」

と客側としては思っているかもしれない。

けれども占いに携われば携わるほど

みんなが聞きたがる「運」に対しては懐疑的になってくる。


よく性格診断などで用いられる5角形や6角形のチャート、

コミュニケーション、明るさ等を段階的に

どの属性が優れているかなどがわかるものがあるが、

それに運を当てはめてみるとしよう。

すると、占星術でよく言われている

7ハウスに金星が入っているから恋愛運がいいとしたら

恋愛のところは5段階の5、

2ハウスに海王星が入っているから金運が悪いとしたら

金運は5段階の2となるかもしれない。

たしかに固定された解釈ならこれはこれでわかりやすい。

ネットなどでの簡易診断はありかもしれない。


ただ、実際の鑑定において、

運の話をしたところで、

その場限りちょいと気分が良くなって終わり、くらいなものだ。

きっとどこかの酒の席で

「わたし恋愛運良いんだって〜〜〜」

なんて肴にする程度だろう。

上記のようなチャートに当てはめた時に

もしも全ての運がオール5みたいな人がいたとしても

まったく持ち腐れな人は世の中にごまんといるのだ。


では運とはなんだろうか?

それは文字を見れば明らかである。

「運ばれてくるもの」である。

運ばれてくるものなので、

運んできてもらえるようにまず根回しが必要だ。

だから常日頃から人間関係は大事にしておく必要がある。

本来ならそういう根回しを

能動的に自然とできる人を運が良いと言えるのだろう。

でも多くの人が、他力本願で勝手に運ばれてくるものだと思っているのだ。

しかもせっかく運ばれてきたのに封も開けずに

その辺にほっぽり出しておいたり、

時には、こんなもん注文してないと返品してしまう。

だったら、そんなもの初めから期待しないでくれと言いたい。


人生に目標もなく希望もなく、給料もうだつの上がらない男性がいた。

散々「運がない運がない」という話をしていて最後に

「結婚運はありますか?」と聞いてきた。

「無いので努力してください」

と伝えたところ、

一瞬びっくりしていたが、

その反応にこっちがびっくりだ。

どれだけ自分のことが見えていないのか。

こういう人に「運」の話をしたところで

何の意味があるのだろうか?

運は根回しが必要なのである。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?