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【9日で一発合格?】DS検定

昨日受けたデータサイエンティスト検定についての所感。
いきなりだが結論として、

・ゼロから勉強する人には厳しい。ゼロからでない人は受かっても意義が見出しづらい。ゆえに受験はお勧めしない

・勉強するなら、DS検定専用の市販参考書(公式本・黒本)では得点に不安定さが残る

・デジタル/データ人材育成の観点では、エクセル分析スペシャリストの方が業務向け人材の育成には向いている(のでは?)

という感じです。

◇受験の動機

とあるプログラムの参加フォームで資格の有無が聞かれたため、今回だめでも次回の参加時に書けるようにするため受験した。
(結果的に必要なかった)

◇勉強前の試験知識の有無


9日で受かった(はず?)なのでもちろん知識有りです。
・統計→学生時代に割とやってた
・機械学習→趣味でやってた。オライリーは入門系の定番書は読んでました
・IPA試験の資格→基本情報、応用情報、ネスペ
という感じで法律以外は下地があった。

◇使用参考書


DS検定に必要な事前知識はあったのでこの本一冊で十分でした。

徹底攻略データサイエンティスト検定リテラシーレベル問題集(黒本)

黒本の使用上の注意点として、
・DS検定に必要な知識をこの一冊で網羅できると考えてはいけない
・あくまで問題文の言い回しなどの出題形式への慣れを得られる
ということに尽きる

上記の通り、統計や機械学習の知識がない方はこの本のみでは正直厳しいです。

公式本と黒本どちらをやるべき?と聞かれたら公式本を優先してください。知識ゼロの方は公式参考書でないと試験本番で知識が足りません。

ちなみに、知識ゼロの人が公式本のみやっても、正直なところ合格基準ぎりぎりな闘いになる気がします。というかこのボーダーに乗れればすごいのでは。ここは試験内容にも触れそうな話題なので避けるが、公式本でも試験に出題される知識問題に答えられるかあやしいと思ってる。ただし、そんな問題ばかりでないので他を落とさなければ合格できるでしょう、たぶん。

◇参考書の今後の展望


個人的な意見だが、後2年は"DS検定といえばこの一冊"というものは出ないと思う。
それはこの資格の知名度がまだ低く、受験者数的にも参考書を作っても利益に見合わないから。
もう一つの理由として、資格試験の参考書は過去問から逆算して必要な知識やそれに関連する問題を掲載するため、良質な参考書を作れるほどの過去問が公開されてない以上、情報が少ないため作り手・出版社も事業としてDS検定に手が出しづらい。
そのため今後ITパスポートのようにメジャーな資格になれば良質な参考書も出るでしょう。2022年11月時点のDS検定参考書では心もとない。

◇勉強期間

9日間です。
使用教材は黒本で、日々の勉強ペースは以下の通り。

11/3 1章24問
11/4 1章1問&2章9問
11/5 2章27問&4章16問&5章7問&6章5問
11/6 3章15問&6章3問&7章11問&模擬24問
11/7 模擬56問
11/8 模擬20問(全編1周目-完)

残すは復習のみなので一旦お預け。
ちなみに試験日を前倒しした。

11/14 復習(2周目)
11/15 復習&模擬47問まで
11/16 【試験当日】復習(暗記できてないところ)&模擬48問目から90問目まで
あと一日あれば試験前日に早く寝れた。
ということで試験突入へ。

◇トラブル発生!?試験本番実況中継

特に緊張もせず試験開始。

初っ端から「(なんか問題集よりレベル高くない?!)」と心の中で何度つぷやいたことか。気づくと後で見直す用のチェックを連打してた。

そんな中で試験早々にトラプル発生
ある問題で、
・問題文の選択肢はa b c d の順
・回答欄はc d a bの順
他のページに行って戻ってきてもこれ。他の問題は問題文・回答欄共に数字・アルファベットは昇順の表記。スタッフに聞いたけど解決せず。
この場合、
・表記通りにcをチェックしたらcで回答の処理
・表記がずれているためcとチェックしてもaで回答の処理
・全てがあべこべ
の可能性があるので不正解の可能性が出てきた。
システムエラーの時は後から全員正解のような措置にはならなそうなため、とりあえず c と表記された回答をチェック。

他にはトラブルでないが、「最適でないものを選べ」「不適切なものを選べ」とかの言い回しがめんどくさかったが、表現状は仕方ないんだろうなと思ったり、自分の国語力が低いのもあると思うが選択肢も練りきれてない感じが否めなかった。とはいえひたすら解答していくしかない。

1/3の問題数を解き終えた時点で一問一分ペースでこのままでは終了時間ちょうどのため少し巻いていった。

そんなこんなで全問回答した時点で残り12分。ひとまず一件落着。めんどくさかったため終了しようとしたけどチェックした問題数が37問(90問中)のため一応見直すことに。37問全ては見直せなかったが回答を変更したのも多数あった。(結果的には変えといてよかったです)

フルに時間を使って試験終了。合格ラインと誰かが言ってた8割超えていたのでたぶん合格のはず。

試験後は公式本一冊じゃゼロから始める人は無理だろと思いつつも試験会場を去りました。

(実況中継ー完)


◇DS検定は資格としては有用か?

結論は、よっぽどの目的がないなら取らなくてもいい。

①知識0の人は目指すべきでない。
何を目指すかにもよるが、データ分析を行えるようになりたいのであれば他の資格の方がいいと思う。
・データ分析の教養は学べてもお仕事などの実用に直結しづらい(データ・数値を扱うには計算問題が極端に少ない試験)

・DS検定の専用参考書が2022年時点で2種類しかなく、公式本はとりあえず試験範囲を詰め込んだ感じ、黒本は試験形式に慣れるためのもので知識整理は主眼としてない

といった感じ。取得の目的とその過程で得られる知識・スキルが"お仕事"には直結しないと感じた。詳しくは③で。

②知識ある人にとっては、資格が認知されてないためDS検定を知らない人からすれば評価できず、それゆえに評価されない
試験運営元に告知活動を拡大してもらえることを祈るしかない。

③企業の人材育成の観点では、目指すべき資格ではない
企業の人材育成目的は業務のためのものなので、実用面の足りないDS検定では業務に直ぐ取り入れられるスキルとなりづらい。
そもそもデータサイエンティストを育成する際に、
ⅰ 数学や統計によるデータ/数字の見方を身につけるのか
ⅱ エクセルやプログラミング言語によるデータを扱うツールの使い方を身につけるのか
という2点に分けられるならば、DS検定では前者寄りのものでその程度も今一歩である。
そのため、企業の人材育成で資格を一つの到達点とするならば、"エクセル分析スペシャリスト"の資格の方が、少なくとも基本統計量・回帰・相関・ヒストグラム・ピボットテーブルによる処理が身につけられそうな気はしている(エクセル分析スペシャリストは取得してませんので悪しからず)ので、先のⅰとⅱを満たしてはいる。

なので、DS検定取得の目的がはっきりしている、という人以外はおすすめできないというのが私の感想である。

◇終わりに

DS検定を作った方には申し訳ない感想になってしまった。


以上

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