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多様性と公正さは理想論ではなく、実利の話だと思う

知らないことは怖い。
怖いことは知りたくない。

未知に対しては、一般的に年齢が高くなるほど柔軟性が低くなります。だから、若い世代の意見に耳を傾けるのも必要です。

違いに対して、拒絶して攻撃するのは簡単です。だけど、理解するには文脈の理解のように、その人や事柄の背景を知る必要があります。とても労力が必要です。全てを自分で読解しようとしなくても、啓蒙や偏見を無くすことを目的とした書籍が販売されていることが多いので、専門家の意見を参考にすることもできます。中には偏りのある専門家もいるため、同じ分野を3人の著者の本で読むことで、意見が対立した時に多数決を行えます。自分の専門外の本を読む際の、ちょっとしたコツです。

例えば、発達障害の方を知ることで、世界や社会は私たちに見えているものと異なるかもしれないことが分かります。
感覚過敏の方にとっては、蛍光灯のチラつきや混雑した電車内の雑音などが、耐え難い苦痛になります。感覚過敏でない方が気にならないといっても、問題は解決しません。ケアレスミスをしがちな個性の場合は、単に意識して気をつけるだけでは解決しにくいことを、理解し合う必要があります。

発達障害に限らずマイノリティの方の権利を尊重するのも、多数派が「あわせてやっている」のではなく、当たり前のこと、公正さを保っているだけだと思います。「社会のお荷物」という視点ほど、社会の成長を阻むお荷物は無いと思います。単純な話で、不公正があって、公正な競争が出来ず力を発揮できない状態を解決すれば、社会の中で力を発揮できる人が増えます。少子高齢化の解決ができずにいるから、少ない現役世代で高齢者や社会的弱者を支援する必要があります。

うまい儲け話は無いですが、社会を住みよくして、経済も強くするには、現役世代の中のマイノリティが力を発揮できるようにすることは、公正ですし、個人も社会もメリットがあります。倫理と経済の両方を満たすって、お得な選択です。経済成長を頑張ったら公害が起きた、とかの逆ですから。政治的な意見や思想は異なっても、「大多数にメリットがあること」は共有出来ると思います。

そして、多様性に対する公正さを保つことで、均質な集団は見落とした視点が与えられます。異なる視点が増えるほど、その矛盾や摩擦を解消することで、社会や世界を、よりクリアに見えるようになります。

多様性はイノベーションを産むとされています。その一員は、均質な集団と比較した時の、視点の多さではないでしょうか。


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