SNS時代に「小田急線電車内切りつけ事件」という、ヘイトクライムの可能性が高い事件へ、どう向き合うか。

重大な事件が起きました。

この記事を書いている私は、独身40代男性です。母子家庭育ちなど、私の背景はnoteに書いたから、省略しますね。

『ルックバック』に対して、修正が行われる前に、双極性障害当事者で、統合失調症と闘病し突然死した家族の遺族としてnoteを書きました。私の立場は、非暴力を支持する立場です。

例えば、診断名がついてすぐに、当時の主治医に「附属池田小事件」の宅間 守の例を挙げて、私は他害の症状が出るのかを確認したくらい、暴力を振るうことは嫌です。(「君は違う」と、即答されました。事実、私は他者ではなく己に矢印が向く、希死念慮と戦うことになります)

「小田急線電車内切りつけ事件」に対して、批判と意思表示をしないことは、ダブルスタンダードで卑怯だと思い、このnoteを書いています。

調べに対して「幸せそうな女性を見ると殺したいと思うようになった。誰でもよかった」
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210807/k10013186871000.html
警視庁によりますと、20代の女子大学生が背中など7か所を刺されて重傷で、ほかの9人のけがは比較的軽いということです。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20210807/k10013186871000.html

重傷を負われた方、被害者、犯行を見て恐怖した方は、PTSDを抱いても不思議ないので、必要なケアが受けられますように。

とおりま【通り魔】
①通りすがりの家や出会った人に災害を与えて、またたく間に通りすぎるとされる魔物。「少し落着いて考へて見ると、━がさしたやう/二人女房紅葉」
②通りすがりの人に突然理由もなく危害を与えて去る者。「━が出没する」「━殺人」
大辞林 第三版

通り魔ではなく「幸せそうな女性を見ると殺したい」と、明確に対象を選んでいますから、ヘイトクライムの可能性が極めて高いです。

失われた30年で格差が広がり、コロナ禍でさらにストレスが加わり、模倣犯が出てもおかしくないと、強く警戒しています。

👆20分で学べるから、強く勧めます。

暴力に対して、非暴力の立場で振るえる大きな力の1つは「物語の力」です。法整備なども、力ですね。

エリフ・シャファクと、岡田環さんの思想に触れると、私達が無力ではないことを思い出せるでしょう。

SNSのエコーチェンバー現象を調べていただくと伝わると思うのですが、「憎悪表現」や「女性への憎悪」などを加速・底上げし、「みんなが言っている」と錯覚し、確信を抱く仕組みになっています。今回の事件が、SNSと関係があるか分かりませんが(報道されていない)、スマートフォンの普及により80%以上の方がネットを使うのですから、確率からいえば使ってないケースの方が少ないですよね。

おそらく「甘え」(自らの暴力性を管理することを怠り、無関係な相手を攻撃できる)が、犯人の根底にあり、女性憎悪がヘイトクライムに繋がったと推測します。問題は、女性憎悪という思想自体も大問題ですが、思想自体は内面の自由だとしても(他者が踏み込むことは難しくても)、「絶対に他者を傷つけても、傷つけられてもいけない」こと、私の言葉では「安全装置」が大人になってもついていないことが問題だと、指摘します。

繰り返すと、犯行を起こす前に取り締まることは難しくても、教育で、「安全装置(自らの加害性への対処)」を行うことと、エコーチェンバーで憎悪表現を増幅させることはヘイトクライムに繋がりかねないことを、「信じ込んでない・言葉が通じる人」に共有することが、すぐに出来て効果的な対処でしょう。

将来的には「ヘイトクライム予防法」を検討し、どこまでが言論として許され、どこからは他者の安全を脅かす問題になるのか、議論すべきだと思います。私達も法もSNSに対応出来ていない。

分断を起こすことは、非暴力を支持する方にとって、不利益があります。今回の犯人の問題から、男性を恐怖する方が出るのは無理が無いことです。しかし、女性憎悪を抱かない男性も、暴力を振るうことを反対する人間もいます。法整備を行うには世論の力が必要で、そのためには性別による分断ではなく、問題をどう考えるのかの人間としての議論が重要では無いでしょうか?

テロリズムと並んで、ヘイトクライムは現代の大きな問題のはずです。恐怖や憎しみや痛みで、私達の理性を侵食させないことが、重要です。

最後に、被害に遭われた方だけでなく、我が事のようにショックを受けた方も、ご自身をケアして下さい。情報から身を守って下さい。僕らは共感能力により、代理受傷を受けることがあるのですから。その痛みは、ご自身が感じられたなら、何かと比較することなく、大切にケアなさって下さい。

願わくば、この文章が、痛みを軽減する一助になることを願っています。

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