【400文字】弱肉強食を卒業する日

人と異なり、野生動物は弱肉強食です。言葉も文化も理性も持ちません。けれど野生動物のやり方を踏襲し、スマホや冷蔵庫などを使うなら、ダブルスタンダードです。ネアンデルタール人も、ハンデのある仲間を介護したことは、遺跡の調査で明らかになっています。

人間にとって強さは複数の指標があります。経済力、問題解決能力、論理的思考能力、瞬発力、持久力などなど。

そうして努力して獲得した、あらゆる力を手放していく過程が、老いです。出来たことができないと感情的になる方もいますが、それでも出来ることに集中する方もいます。

新生児から始め、病むこともあるし、やがて老いるから、必ず弱い時期があります。なのに、弱さを利用する卑怯さもあるのが現実です。我々の人生は、生存だけが目的では無いです。21世紀も1/5が過ぎた現代で、例えば共感と理解を基本とした文化を育てることが、野生という卵の殻から自由になる道に思えます。


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