創作と孤独 : Message In A Bottle

コレを誰が喜んで下さるのだろう? マーケティングの専門家でさえ、時には間違えます。例えば40代の男性の私に対して、20代の女性が好感を抱きそうな柔らかな雰囲気のイラストで、マッチングアプリの広告を表示します。なら、素人の私ごときが、どこまで読者の方を想定できるのでしょう。

古典から学ぶと、誰でも古典を生み出せるわけではないけれど、未来に読者は存在することは分かります。選ばれないか、伝わらないとしても。ただし、まず育てる人を育てる必要があるから、「未来の読者」を得るには、長期的な視野が必要です。

そこで、私は2000年8月のインターネットを思い出します。当時ホームページビルダーで作っても、誰も読みに来ませんでした。例えば作家のホームページの掲示板でやり取りをして、メールアドレスを交換し、友達になる世界でした。砂漠のオアシスと似ています。


オアシスは所在不明です

けれど、そこに「どなたか」は存在します

もしも、オアシスが未来にあるのなら——

もしも、オアシスが無いのなら——

どなたかに、お見せするほどの値打ちが無いのなら——

醒めない夢を通し
蜃気楼の向こうを見つめます

オアシスではなく
海岸が見えるかもしれません

——歌詞を、2行引用します。

Hundred billion bottles washed up on the shore
Seems I'm not alone at being alone
Hundred billion castaways looking for a home

The Police  :  Message In A Bottle


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