イスラエル公共交通の支払い手段

イスラエルの公共交通機関は運賃制度や支払い手段が統一されており、全国をスムーズに移動することができます。(パレスチナ自治区ではこの限りではありません、たぶん。あと通常の公共交通機関が運休する金曜夕から土曜夕にかけてのシャバット期間に乗合タクシーを利用する場合も、もう少し高いです。)

運賃は距離制で6段階に分かれており、あとはバスか電車かによって変わるだけで全て定額です。ハイファにあるカルメリット大学アクセス用ロープウェイでもバスと同じ値段というわかりやすさ。15kmまでのバスは₪5.5(¥210)で90分以内なら乗り継ぎ自由なので、物価から考えると安めの設定です。

運賃表

また、距離ごとに1日券の設定があり、電車を15km以上の区間で利用する場合には、単純往復よりも安い設定になっています。画像は75kmまでの距離でバス、電車、LRTなどを利用した時のものですが、1日合計で₪37しかかかっていません。(MoovitのAndroid版アプリだとなぜか運賃が四捨五入されて表示されるので、₪5.5が₪6と表示されていますが、実際には四捨五入する前の数字で請求されています。)

Moovitアプリ上の乗車履歴。1日券の金額を超えたところから割引が適用されている
メールで送られてきた請求書。税込₪37の請求

支払い方法はRav-KavというICカードと、Moovit, Pango, Rav-Pass, Celloのアプリが用意されています。また、一部のバスではVisa/Mastercardのタッチ決済も使えるようです。路線バスで現金は使えないようですし、LRTでも紙の切符は廃止されましたので、旅行者はMoovitなどのスマホによる支払いをするのが便利です。月1回のクレジットカードへの請求(海外発行カードは日次処理と書いてあるサイトもあり。25日利用分は28日に請求されました)になるので残高や切符の購入を気にする必要もありませんし、割引も自動適用されます(Rav-Kavの場合は事前に券売機やアプリで1日券の購入操作が必要)。登録時に有効確認で₪1が3箇所から請求されたので、デビットカード利用者などは注意。

また、Moovitは乗換案内アプリでもあり、バスの接近情報や、GPSを使った下車案内なども使えて便利です。初期設定だと停留所名はヘブライ語で表示されますが、設定からアラビア語や英語にも変えられますので、わかりやすさと案内表示との照合のしやすさを天秤にかけて使いましょう。

バスの支払機
バスの支払機

基本的にバスは信用乗車方式なので、近くのドアから乗ってRav-Kavは端末にタッチ、スマホの場合にはQRコードを読んで乗車路線を選べば決済履歴から検札用QRが表示できます。QRコードは端末の他に窓や天井付近にも貼ってある場合が多いです。バスやLRTは複数名の運賃をまとめて払うこともできます、電車は不可。

スマホアプリのバス運賃確定画面

スマホでバス以外に乗車する場合は、端末のGPS情報を使います。電車は乗車駅と下車駅でアプリを操作し、表示されたQRコードを改札に翳せば乗ることができます。LRTは乗車操作をバスと同じようにスマホでしますが、QRコードではなくGPSによる乗車開始になります。Rav-Kavを利用する場合はここでもタッチによって乗車します。

スマホアプリの鉄道乗車駅確定画面
スマホアプリの鉄道降車駅確定画面

イスラエル鉄道は紙の切符がありますが、LRTでは全駅の券売機がRav-Kavの取引用となり、紙の切符は廃止されました。LRTではVisa/Mastercardのタッチ決済も使えませんし、やはりスマホで支払うのが便利です。

イスラエル鉄道の切符。QRコードを改札機に翳して乗車します
LRTの支払機

参考リンクを貼っておきます。

Moovitでのバス乗車方法

Moovitでの鉄道乗車方法(英語字幕あり)

Moovitでの支払い方法説明ページ(英語)

運賃制度や支払い方法などの説明ページ(英語)

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