蒼穹のファフナー無印15話で起きた事の個人的解釈と解説

作中描写だけだと分かりにくい事が起きていたので、自己解釈多めですが自分なりに解説します

※15話のネタバレ全開なので未履修者は注意





順を追って解説すると、まず一騎が乗った新型「ザルヴァートルモデル(救世主を意味する機体種別名):マークザイン(存在を意味する固有機体名)」は
『フェストゥムと同種の存在であるコアの力をフルに活用し、フェストゥムと同等かそれ以上の超常能力を使う』事を目的にした機体です。
それが母の姿をしたフェストゥムが食われた事を目撃した一騎がキレた事で暴走し、周囲を無差別に同化しまくるようになりました。

これにより目覚めた機体のコアが、一騎の中の幼い頃の総士との記憶を通して
「お前はフェストゥムのようにいなくなりたいの?それとも別の事がしたいの?」と問いかけてきた訳です。
総士は幼少期に、様々な重圧からフェストゥムの因子が覚醒して、一騎を同化して「いなくなろう」とした事がありました
一騎は事情がわからないまま反撃し、総士の片目を失明させる事になり、それを自分の罪として背負い生きてきました。

その過去を思い出して押しつぶされそうになった一騎を引き止めたのが、2人の事を知る岩戸の少女です。
彼女はあの事件の顛末について、総士が感謝している事を伝えました。
フェストゥムになりかかった自分を拒絶し、人間として「ここにいさせてくれた」一騎の行動を総士は肯定していました。
片目の失明と、その傷を自分のアイデンティティとするほどに。
これにより一騎は過去のすれ違いを受け止め、ミールの問いかけに無自覚ながらも答えます。

「総士とまた会いたい」
同化するのではなく、お互いを維持したまま『ここにいたい』という一騎の答え。
それは、フェストゥムの道ではなく、個を維持しながら他者と共に存在していたい。
『あなたはそこにいますか?』と何度もフェストゥムから投げかけられた問いに対して、
『君(他者)と(自分として)ここにいたい』という、人間としての答えでした。
これに応えてミールの欠片は機体ごと自分を再構築し、暴走を収めて新たな姿を獲得。
一騎は総士の苦悩を理解し、島に戻る事を決めた……というのが一連の大まかな推移となります。

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