奏(騒)楽都市OSAKA 上巻復習用の諸々

・あらすじ
安保闘争を境に学生達が「総長連合」という自治組織を設立し、
近畿動乱という学生抗争によって東西に分かたれた日本。
13年の冷戦期を得た1996年、動乱の原因となった禁断の力が
再生されようとする大阪に、東京圏総長連合が襲来する。

古都圏守護役の結城・夕樹とかつて恋仲にあった陽坂・勝意は、
2年前に失った絆を取り戻す道を未だ見いだせぬまま、
始まりつつある騒乱に巻き込まれるのであった。

用語集
・技能
都市世界の近代で発達した戦闘技術体型。
巴里や香港などで描かれた遺伝詞操作の技術を、肉体制御方面に特化させたもので
格闘動作や精神状態などを『最適化して行える』ように上書きする。
キャラの行動全てを「格闘ゲームのコマンド化」してるようなもの。

・神器
炎や水、重力などの現象を遺伝詞技術によって歌詞の無い音楽として封じた物。
使用者自身の遺伝詞から言語化される「己の詞」を歌詞として組み合わせる事で、
神器に封じられた能力を、風水技術などを使用せずに発動させられる。

・ディスワーダー
精神的ショックなどにより、「己の詞」を失った者。
本来は神器などを使えなくなるが、勝意は例外的に
再生機器などに頼らず、心でイメージするだけで神器を再現する、
という特殊能力を発現している(代わりに機器再生の物より低出力だが)

・情勢
東西どちらも本格的な闘争はしたくないが、
どちらが勝者で敗者かの決着を求めて冷戦を集結させたいという状況。

○大阪側
各勢力の反対を押し切り、近畿動乱で封印された重神器『炎神』を復元し、
強大な抑止力を獲得して西側有利の形で決着を求めた。
○東京側
それに対して情報を入手した東京圏総長連合は、炎神を奪取し西側の主力都市を制圧する
武力行使による奇襲で勝利を得るために動いている。

各キャラの思惑

・陽坂・勝意/様々な神器を使う拳闘型
中坊で大人の階段登った無自覚リア充。
2年前の襲撃事件を機に、総長達の訓練所である御山で
通常の4倍の期間も修行した末に大阪に戻ってきた。
ディスワーダーとしての異能の他、格闘技量においては作中トップレベル。
夕樹との再会と守護の為に動いているが、
彼女とどのように向き合うべきか、未だ迷いの中にある。

・結城・夕樹/水と氷を操る術師型
巫女で義眼で眼鏡で極寒で大砲使いの属性過多ヒロイン。
歴史と重責を背負う古都圏守護役にして総長。
かつて勝意と恋仲であった時は、年頃の少女らしい面を見せていたが、
2年前に襲撃者を殺し『殺括者』となってからは彼への言及も冷たく対応する。
しかし、それとは異なる感情も言葉の端々に垣間見せる。
炎神の復元には反対だが、大阪を含めた西側を守るという立場は一貫する

・山下・妙子/巨大義腕と雷撃で押すパワータイプ
2年前に夕樹を襲撃した男の妹にして名古屋圏総長。
兄を殺めた彼女を恨んでいるが、御山の修行時代での
勝意との交流から、現状は彼の意志を組んで抑えている。
東西の情勢に常に左右される名古屋の総長という立場から、
大阪と東京、どちらに付くかは情勢と義理と人情次第。

・難波・総一郎/遠距離斬撃で射程に隙の無いサムライ型
企業と繋がりの深い歴史ある名門を背負う大阪圏総長。
難波家に伝わる特殊な神器『草薙』の継承者であり、
炎神復元の過程で発生した鬼を、四肢の喪失と引き換えに屠った猛者。
どんな相手を前にしても大阪を守る者として対峙する覚悟を備え、炎神開発を主導する。

・中村・久秀/特殊な回避コマンドとガードブレイクを持つ足技使い
近畿動乱で死んだ姉を持つ東京圏総長。技能も神器も使えないが、
「反応できる行動に対しては、絶対に当たらないし相手の防御を無視して当てる」という
『ゼノンの矛盾理論』を実現させたかのような異能の持ち主。
(格ゲーでたまにある、キャラクターのグラフィックとシステム上の命中処理にズレがある
『当たり判定がおかしいキャラ』に理屈をつけた感じの能力)
己に迷いがなく、姉が使用したとされる炎神を奪い、
心を許した高田・清犠の予言を果たし王になる為に大阪に侵攻した。

・高田・清犠/マスコット。隠しコマンドで太郎丸を操る操作キャラにも
他者の遺伝詞に触れる事で未来を予言する“速読歴”の少女。
(巴里や香港で出た風水技術による未来予測と同系統の能力)
迷いに答えを出せず、言霊師になれなかった経験がある。
中村への想いは本物だが、多くの人が傷つく事態を避ける為に、
迷いを抱える=可能性を閉ざしていない者である
勝意に希望を見出し、道を切り開けるよう予言を託す。

・葵・聖/カウンター技持ちの棒術使い。
難波家と確執を持つ家に生まれた東京圏副長の少女。
他者の神器をコピーして扱える神陰流の使い手。
東西に分かれた関係だった両親がかつて見た「冬に咲く桜」を探している。
大阪侵攻への思い入れは薄いが、難波家への因縁がある。

・池丸・孝弘/変速型術師
風水術の派生であり、言葉をかけるだけで対象を変異させる言霊師。
清犠の従兄弟であり、彼女の分身とも言える狗神を生み出したが、
その事が正しかったかどうか葛藤も抱えている。
聖の恋人で、彼女を守る事を全てにおいて優先している。

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