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「Love You, Do Not Love 」       ヒョン・ジノンからリ・ジュンヒョクまで②

   ①に続き ただいま、ヒョンビン全作品攻略中、ほぼ終盤に・・

ヒョンビンは俳優人生真っ只中で 自ら海兵隊に志願 2011年に3月に入隊。

2012年12月除隊 その後俳優業に復帰。その入隊前、そして入隊後に区切って

作品を見ていこう。

取り上げたのは映画、入隊前の2作品だ。

Late Autumn とLove You, Do Not Loveは 入隊直前の作品。ヒョンビンのあらゆるものにチャレンジしておこうとする決意、が感じられる作品だ。

この映画、2本とも会話が少なく(Late Autumnはオール英語)表情で仕草で 気持ちを語る心理劇のようなもの 全てが淡々として モノクロ映画を見ているようだ

「私の名前はキム・サムスン」以来のメガヒットドラマ「シークレットガーデン」と同時期で脂がのってきたその流れで 演技人生の一区切りとして出演した2作品。

Late Autumnは それでも 彼の役柄もストーリーも楽しめるとは思うが  Love You, Do Not Love  に至っては 降りしきる雨と家の中で引越しの片付けをする夫婦のやりとりを静寂のなかで描く まさに心理劇そのもの。モノクロ風に編集してあるので 長髪で顔の半分に前髪がかかり ヒョンビンの表情を読むのがなかなか難しいのだが・・

相手役のイム・スジョンがまたいい。味のある女優だ。無表情で淡々と片付けを手伝うヒョンビンがそこはかとなく 切ない。 その切なさが彼女の心に染み入るように伝わり 「別れる」という決心が揺らぐ。難しい演技を表情だけで見ている我々に感じさせてくれている。

なぜ 監督さんはヒョンビンにこの役を 演じさせようと思ったのか あえてヒョンビンを起用したわけが知りたい気もする

「私の名前はキム・サムスン」はヒョンビンを国民的なスターに押し上げた。その後はほぼ役柄設定にある種イメージが固定化したのかもしれない。ヒョンビンにすれば 「雪の女王」は力作だったが今ひとつだったのかもしれない。 「シークレット・ガーデン」で男女が入れ替わるという新たなドラマ設定で彼は演技に磨きをかけた。相手役のハ・ジウォンとの掛け合いがなんとも物語を面白くしていた。どちらかといえばハ・ジウォンの男性役は 彼女のイメージから抵抗がないが ヒョンビンの女性役の演技は「ややっ こうなるか」と意外性が視聴者を引きつけた。主役二人以外の演技陣も充実していて 高視聴率のドラマとなり 海兵隊への入隊の花道ともなった。

この映画はその時期に 二人ともノーギャラで出演した作品。(韓国では良くある話だ)冒頭で述べたように チャレンジで出演という明確な意図がうかがえる。

それにしても この映画 いわゆる御曹司、イケメンでモテモテ というイメージキャラクターからは全く外れ 物憂い 自信なげな 孤独感を漂わせ 言葉に出せない 外の雨のようにジメジメした思いを 最後まで・・ラブストーリーらしい展開も期待できずに 映画は終わる。

これまでヒョンビン主演の多くの作品を見たが 振り返ると 入隊後は

それまで抑制していた演技を 思い切り、したいという強い決意を持って復帰、それ以降の出演作品の傾向が変わって行った。この2作品のチャレンジが 一種充電のような意味を果たしていた気がする。演技への溢れる思いが「ジキルとハイドに恋した私」にも感じられる。

映画は「王の涙・イ・サンの決断」「コンフィデンシャル/共助」「スウィンダラーズ」「ザ・ネゴシエーション」に次々出演しているが いづれも見応えあり 演じる役が役者としての幅の広がりが感じられた。

不時着直前の出演ドラマ「アルハンブラ宮殿の思い出」は 古い映画「ビューティフル・マインド」を現代版にしたような イメージを彷彿させ、視聴者も同じ錯覚を起こすような ヒョンビンの演技が我々を引き込んでいた。終わりが明確でないのも秀悦だ。

長々書いてしまったが まだ作品が残っているので 最終レポートで書きたいことを残しておこう。

余すところなく ヒョンビンを堪能して・・・




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