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またまた寄り道、チャン・ジオ そしてイ ・チョンへ

 ヒョンビン攻略もとうとう大詰め、とりあえず様々な手段で視聴が可能な作品は全てほぼ見終えた。あと2作品、初めての映画「まわし蹴り」その次の映画「私は幸せです」が残念ながらまだ見られてない。

それ以外は どっぷりとヒョンビンの演技を堪能できた。わたしはnoteでは ヒョンビンではなく役名で書いている。 あるインタビュー記事で 彼は自分をキャラクター名で呼んでくれる方がいい、と話していた。感度は彼の望む方向と合っていた。

ところで、この前のnote で、リ・ジュンヒョクとドンスの共通点はあるのか という続編もと書いたが 最近見ていた「彼らの生きる世界」のチャン・ジオもついつい書きたくなってしまい、またまた寄り道、回り道に・・・

さて、本題に入る前に 彼の演技の経歴について、少し書いておきたい。彼の兄がアメリカの将校を養成する部隊に入っていて、血縁の方々が警察関係の職業の家系ゆえ、当然同じ警察関係に進ませたかった父親(父は高校の教師)に 俳優志望を反対される。しかし彼は譲らなかった。それならばと演劇ではかなりの難関校をと父に条件つけられ、見事合格。きっぱりと演劇への道に。高校、大学時代の舞台演劇で演技の基礎を培った。在学中映画のオーディションを受け、幸運にもテレビドラマデビューを果たし 順調に演技人生をスタートすることができた。

この辺はファンなら皆周知していることだとは思うが、2004年MBC「アイルランド」でドラマデビュー そして新人賞、2005年「わたしの名前はキムサムスン」で「最優秀演技大賞」とデビュー後あっという間にスターダムにのぼってしまった。 この2作品22歳、23歳の時だ。「アイルランド」は22歳で妻の不倫にゆらぐ主人公を演じている。この作品の脚本家の意図するところは何なのか 未だ理解できないので カン・グク役に私は納得はしていない。ヒョンビンも後に、カン・グクは自分が40歳をすぎたら もう一度演じたいと言っている。さもあらん。役柄がボディーガードを職業とするところで彼を抜擢したかもしれないが 二重不倫を描く このドラマ、ヒョンビンの若さを殺していた。彼の努力が生かしきれずとても残念な作品。

「彼らが生きる世界」は 2008年油が乗って着た頃の作品。恋愛している自分を外側から見つめ、お互いへの思いも 疑問も 別れも 自分語りの中で 解説する。2002年放映された恋愛ドラマの真髄「冬のソナタ」のようなドラマとは全く袖を分けた内容。感情の盛り上がりもなく ドラマティックでも決してない、現実の生活の中での まるで今隣で起こっている恋愛中の二人を見ているような そんな日常のドラマ。私はヒョンビンは大衆演劇 商業演劇 笑いあり涙ありの多くの人が自分の日常と重ね合わせて楽しめる、そんな俳優を目指し始めたのではないか、とこの流れで思う。「私の名前。。」のヒョン・ジノンは富裕な家庭で経営者の後継という設定だが相手の女性はいわゆる年増で普通のありきたりで堅実な生き方をする女性、まさに視聴者(女性)が共感を呼ぶようなストーリー、若くてエネルギッシュで 好感度高い青年の心を射止め ハッピーエンドで終わる 憧れが頂点に達する終わり方なので 高視聴率の所以はそこにある。高止まりせず、自分を日常に合わせ 人への優しさが 終始伝わる主人公、ヒョンビンの持ち味が十分生かされていた。相手役のキム・ソナさんの豊かな表現力、演技力が彼をさらに引き立たせていたとも思える作品だった。

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 「彼らが・・」は解説付き恋愛物語。くっついたり 離れたりする男女の深層心理を素のまま 理屈っぽく語り ドラマが進行する。韓国のテレビドラマ作りの現場をもう一つのカメラが追うようなアングル、が面白い。チャン・ジオはドラマの監督役、その前に「雪の女王」で演技に磨きがかかってきて、こちらは監督役を楽しみながら演じている気がする。彼の演技には遊び心があまりなく 誠実に演じようと 心がけていることが伝わってくる作品が多い。

チャン・ジオという人間性は 誠実、思いやり溢れる 面倒見のいい人柄 多くの人に好かれるキャラクター。おそらくあまり悩まずに 自分に似ているジオを重ね 余裕で演技ができた感がある。しかし、やはりこの作品は他局の放送時間帯との競合で引き合いは難しかった。このドラマの背景が ドラマ制作 視聴率を問題にする放送局の裏事情を描いているのも皮肉な結果となった。常に低視聴率、ソン・ヘギョという人気女優と油が乗ってきたヒョンビン という組み合わせでも・・の結果だった。

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そして この作品のすぐあとが あのドラマ「チング〜愛と友情の絆」だ。このドラマで余裕を持って演技をしていたからこそ、あの苦しみぬいたであろう「ドンス」役に向きあえた。私が予想した通り 彼はそろそろ入隊の時期で 入隊へのタイミングも考えていた頃、あえてチャレンジできる演技は望むところだという覚悟もあったと推測する。

俳優として 演技人として 一人の人間として 成長の伸びしろは まだまだこれからだ。ヒョンビンの実生活での恋愛がそう簡単にハッピーエンドにはならないのも 私にとってはなかなか興味深いところ。未来型俳優 として ますます大きく羽ばたいて欲しいので 恋愛もどんどんして 多彩に様々な経験を積んで欲しいと。

さあ、次は「王宮の夜鬼」イ・チョンの出番だ 未来型時代劇へ 独創的で大胆な演技で魅了する ヒョンビンとチャン・ドンゴンの対決 ドンス同士の対決だ。

除隊後の時代劇 映画としては王の涙・イ・サンに続いて 2作目。2014年新しいイ・サン像 にチャレンジ。今回は2018年制作の映画で 2作品ともかなり力作だ。




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