君の温度

夢をみた。起きたら泣いていた。
小学生の頃、ハムスター飼っていたときの夢。

ハムスターの寿命は2年半くらいなのに、寒い田舎の木造建築だったからか1年ちょっとで死んでしまった。
友達のあの子は、飼い猫が死んだとき、しばらく学校に来なかった。私はその日も平然と学校へ行った。そんな私を見て、家族は、「死んで喜んでるようにみえる」と言った。
親にハムスターを飼う許可を条件付きでもらった。条件は、「お金と世話は全部自分」。確かに、小学生のお年玉をやりくりしてなんとか飼っていたハムスター。居なくなってやっと好きなものが買えると思ってしまった小学生の自分がいた。死んだって涙は出なかった。
だけど、悲しくなかったわけじゃない。なのに涙は出ない。自分のきもちがわからなかった。

あのときから私は、動物も人間も全部全部だめになってしまった。

生あたたかいものが怖い。自分以外の人間も自分と同じように生きている、そんな当たり前のことが気味が悪くて仕方ない。


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