裏切り者

これならわたし永遠と食べられるわ、
なんてほざいていたあの頃をふと思い出した。

小学3年生頃から6年生まで春の終わりから秋の終わりまで、毎晩パピコを食べていた。
6年生の秋の終わり、それは突然やってきた。
なんだか今まで食べていたような“美味さ”を感じられなくなったのだ。
いわゆる飽きというもの。
他に、ブラックサンダーや目玉焼き、枝豆にタラタラしてんじゃねえよ、とかとか。

わたしは好きなものは決まって、これなら永遠と食べられるかもしれない。と毎日食べてしまう癖がある。
その結果、飽きてもう食べられなくなる。

飽きたあの瞬間、わたしは裏切られた気持ちになった。

「永遠と食べられるはずだったのに。なんで。」

なんで、わたしを裏切ったんだ。なんて。
わたしは無意識のうちに、今までもこうやって他のもののせいにして生きてきたようだ。
わたしは悪くないと言い聞かせるように。
ある意味逃げている。誰かに責められるわけでもないのに。
自己保身に逃げて逃げて逃げまくっている。
周りのものはわたしの言い訳の痰壺、なのかもしれない。

飽きてしまったあなたたちは何も悪くない。
裏切り者はわたしだ。
ごめん、って心から思った。

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