劣等感を身に纏う

わたしはブサイクである。
顔も性格もひん曲がっている。

誰かに言われたわけではない。
でも、誰かがそう思っているのは確かだ。

何事においても、自分より上は沢山いる。
当たり前のこと。


この歳にもなると他人に誰かと比べられることはない。
いつだって他人と比べているのは自分自身だ。
しかし今、わたしがこんなにも捻くれているのは、劣等感を抱かせるように仕向けられた幼い頃の環境下のせいだと思う。

よそはよそ、うちはうち。

母や祖母はそう言うくせに「あの子はできるのになんであんたは…」というような顔をする。態度をする。
…していた。

子供の頃にされた嫌な事は大人になっても心の臓の奥深くに刻まれている。劣等感とわたしは切っても切れない縁で結ばれている、あいつらの手によって結ばれてしまった。あいつらはそんなこと知らないというのがまた嫌なところ。

まあ、仕方ないから、わたしはそいつを身に纏って生きることにした。
突き放せないものは利用するしかない。
使い道はこれから決める。
劣等感、あなたならどう使う?

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