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(雑談)副業をする前に考えたほうがいいこと

副業が推進されるようになって数年。最近だと大学生の間で、副業することを前提に就職先を決めるような流れも出てきていると聞きます。つまりある程度の時間的・体力的余力がつくれるような会社を選び、定時までは本業で働き、その後は副業として自分のやりたいことやスキルアップ、趣味のための収入確保に充てる、というのが理想とされているような雰囲気ですね。良い方は悪いかもしれませんが、本業をベーシックインカム的に利用してある程度の安定と経歴は確保しつつ、やりたいこともやっていこう、みたいなイメージだと思います。

積極的に副業を活用するのはとてもいいことだと思います。一方で話を聞いていると、どうやら「副業しなければいけない」という焦り?みたいなのも一部ではあるようですね。周りがみんな副業しているから、自分もやらなければならないのではないか、乗り遅れるのではないかと不安になってしまうのでしょう。最近副業の詐欺なんかも広がっているようですが、背景にあるのはこういう部分なのかもしれませんね。

私は副業とういより複業、いろんな仕事をしている人間ですから、説得力が全くないのですが、副業は「『副業する』が目的なら、やめたほうがいいんじゃないのかな?」と思っています。たとえば何らかの理由があって、のっぴきならない状況であるなら、掛け持ちなり副業なりすべきだと思います。また将来の夢があって、その練習をしておきたいとか、他にも目的がきちんとあるなら副業はアリだと思いますが、ただなんとなく副業してみたいとか、特に目的は無いけど収入を増やしたいとか、「副業したい→今の自分に何ができるか→結果、時間を切り売りしている」みたいな、そういうのはあんまり良くない結果が待っているような気がします。

今エクセルでちょちょいと作ってみました。現状、本業だけをしていて、本業収入で生活をしている人が居ます。

本業収入 > 生活費

この人が副業として、料理の配達をはじめました。副業から収入が入って月収が増えたので、ちょっといいマンションに引越しました。

(本業+副業収入)> 生活費

しかしある程度働いたところで、本業で新しい仕事に挑戦できることになり、副業を辞めることを考えました。ところが副業を辞めてしまうと、生活費が賄えません。困ってしまいました。

本業収入 < 生活費

…という状況に陥りかねないのです。ないしは何らかの理由で副業が継続できなくなってしまったりして、強制的に収入が失われるリスクもあります。そうなったとき、大変ですよね。人は一度上げた生活水準をなかなか下げられません。へたに収入を増やし、それに合わせて生活を作ってしまうと、後が怖いのです。ましてや時間を切り売りしているだけ、後にスキルも経歴も何も残らない、みたいなそういうのだと、本当にただ生活費を上げただけの結果になってしまいかねません。

だったら副業で収入なんか得ずに、将来のために自分自身の力をコツコツ蓄えたり、将来につながる時間に充てたほうが有意義だと思うのです。本業の収入を増やしていく、なかなか時間がかかりますが、それが一番だと思います。そのためにスキルを高める時間にしたり、本業の仲間と飲みに行ったり、或いは本業で新しいことに挑戦するチャンスが回ってきたときの為に、ある程度の余力を持っておくほうが、長期的には良い結果を招くでしょう。

趣味の時間に充ててもいいと思います。そしてその趣味が高じて収入を得られるようになり、結果として「副業」になる。或いは「本業」になるパターンもあるかもしれませんが、それは理想的な流れですよね。何にしてもはじめから「副業する」目的ありきで物事を考えるのは、あんまりよろしくないんじゃないかな、と思います。

先ほどエクセルで描いた例ですが、実際こういう状況に陥って、カードローンのキャッシングでなんとかしていたり、よくわからん金融会社から借りてしまって大変だった、という経験をした人、実は何人も見てきました。「使途の決まっていない収入」ほど怖いものは無いですから、副業をする前に、どういう目的でその副業をしたいのか、そこで得た資金はどうしたいのかをちゃんと考えたほうが良いでしょう。特段の事情が無い限りは、生活費に充てることだけはやめたほうがいいと思いますよ。見出し画像は「みんなのフォトギャラリー」からお借りしました、ありがとうございます(二足の草鞋ってことで…)

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!