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スマホシート設ければいいのでは?

映画館でスマホの話があったので、私なりに色々と考えてみました。
いつものことながら、やや時期が過ぎた話題ですが、
こういう時事ネタは、盛り上がっているときに話題にすると、感情論が先行してしまいがち、ですからね。

で、映画館でスマホを見てしまう若者の話、
すごく、わかるなぁ…とは、思いました。
この時代に、2時間拘束されるというのは、なかなか大変なことです。前にも書きましたが、スマホの登場で、隙間時間が「活用できる」ようになったときに、2時間何もできないとういのは、寝ている時間以外には現実「ほとんどない」わけですね。

それが映画であったとしても、映画の中にも「盛り上がるシーン」と「そうでないシーン」があって、後者でちょっとでも「今、つまらない」と感じたとき、スッとスマホを見てしまうのは、わからなくもない気がします。

私自身、家でWOWOWやHulu、アマゾンプライムなど、さまざまな手段で映画を楽しんでいますが、スマホ片手にTwitterを眺めながら映画を見る、ことも結構あります。これらの動画配信サービスで見る映画って、そのぐらいリラックスして楽しめる、ひとつの「コンテンツ」なんですよね。

一方で、そういった時代においても、進んでお金を払って、2時間拘束されに行く人がいる、のも又事実ですし、それほど映画というものには、特別な魅力もあると思うのです。私もその一人ですが。
そして上映中は、映画に没入したい。となると、スマホの光とか、しゃべり声って、すっごく気になるのもまた事実だと思うんですね。

ただ、じゃあ、スマホ一切禁止とか、私語一切禁止とか『堅苦しい』感じにしちゃうと、映画産業自体が、崩れてしまうと思うんです。
そもそも今、大部分の若者が映画を見る場所って、街の映画館ではなくて「イオンシネマ」みたいな、ショッピングモール併設型映画館が中心ですよね。こういった映画館に来る若者の目的って、映画そのものを楽しみたいというよりは、『休日の時間を潰したい』ための、ただの一つの手段にすぎないわけです。サクッとみれればそれでいいのですよ。
あと「お母さんの買い物時間の確保」ですよね、ファミリーだったら。お父さんが子供連れて映画みて、その間お母さんが自由時間ってのは、結構あると思うんです。
とにかく映画館というものも、場所によってはそういう使い方、になっていると思うんですよ。

そういった映画館で、じゃあスマホ禁止だーなんだーと言ってやってしまうと、そりゃ映画館に行く若い人、減っちゃいますよね。とくに子連れの親が来づらくなると思います。
そうなると将来映画館で映画を楽しみたい人も減り、映画産業自体が、衰退してしまう一助になるんじゃないかなーと思うのです。

一方で、没入してみたい人、を除外するのもまたよろしくないですよね。

結局何事もそうですが、すべての人を100%満足させることって、不可能ですよね。どこに軸足を置くか。または、そういう異なる需要をできるだけ満たすために、可能な限りやり方を考えるか。

たとえばもう開き直って「スマホ全面許可」にするのも、ひとつの手ですよね。ただしこの公演会だけはOK、ってすれば、『それ以外はダメ』ってのが結果として明文化されるので、ルールの周知にもつながると思います。
ないしは、後ろのほうにスマホOKシートを設けるか。
私語のほうはどうでしょうね、私自身はあまり映画館でうるさい人に出会ってこなかったので、気にしたこと、ないですが、それもまたうまくやれば、逆にその映画館の『ウリ』にできると思うんですね。

イオンシネマなら、チケットもネットで買えますし、座席指定もできますから、没入したい映画だったら空いている時間帯に、できるだけ没入できそうな席を選ぶ、のはひとつの手ですよね。
平日夜なんかは、ガラガラだったりしますから、そういうチャンスを狙うのもありかな、と思います。

あとは映画館の席をすべて個室みたいなやつにする、でしょうか。
競艇場のVIP席みたいに、いっそ半個室にして、イヤホンジャック設けてしまうのも手かな、とも思いますが。

そういう意味では、昔の「ドライブインシアター」って、プライベートも確保されつつ映画が楽しめる、ひとつのいい形だな、と思います。もっとも、車を持たない人が入れない、そもそも車でそんなことするなら、家でWOWOW観るよ、って話になるのかもしれませんが…。

とにかく、時代は変化します、ここ数年は「時間」の意味も変わりましたし、「映画館」の位置づけも、大きく変化していると思います。
これをただのマナー違反、で終わらせるのではなく、なぜそういった行動が生じるのか、またそういった行動を逆手にとって、うまくやっていくにはどうするのが良いか、と考えることが大事ですよね。

私の地元、昔は映画館が3館あったといいますが、今はゼロです。
私も小学校のとき、ミュウツーの逆襲をみたのが、地元の映画館の最後でした。田舎では一度、映画文化は、死んでいるのです。

だけど今、車でちょっと行けば、映画館、あります。
田舎にもふたたび、「ちょっと映画館に行く」文化が、芽生えつつあるのです。中高生も気軽に、映画を楽しめるようになってきたのです。
せっかく芽生えた文化です、色々折衝はあるかと思いますが、潰さないでほしいものですね。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!