『お仕事風景ー行天の場合ー』

🍭「さて、今回の新しいお仕事N町役場のイメージキャラクターですが、まずはメモを見てもう一度要件定義（※1）を見直さねばですね」

🍭行天メモ ※1
要件定義：その仕事で実現すべき内容がまとめられた資料。営業がクライアントからの聞き込み内容からテキストにまとめたり、クライアントがあらかじめまとめたものが提示されたりする。ちょっと難しそうな単語だけどようは、キャラクターを作るうえで一番大事なことをまとめたやつ。です

🍭「“希少な平地の湧水地帯に生育する杉が残るT山県N町だがその魅力を外部の人々に十分に伝えられていないため、沢の杉林をイメージしたキャラクターを作り認知を拡大したい（※2）”と」

🍭行天メモ ※2
認知拡大：「認知」は知ってもらえてるよという意味。「認知を拡大したい」はめちゃくちゃ知ってほしいよってこと。アイドルのファンも企業（団体）も認知をされたがっている仲間ということです

🍭「これ三廻部さんのオリエン時にも思いましたが、杉の木のキャラクターを杉だと思わせるのは至難の業ですね。普通に書いたら、『木』としか思われぬだろうし…… まずはN町の杉のリサーチ（※3）をば！」

🍭行天メモ ※3
リサーチ：調べること。何か作るのに調べるのは当たり前だろと思いますが、穂高先輩曰く実は調べないで作る人もいるらしい。『愛の反対は無関心』なんて言われるほどなので、調べることはすなわち愛。キャラクターとの対話の第一歩。なのです

1時間後

🍭「なんということでしょう…… 沢の杉でこんな貴重な生態系が守られているとは…… この壮大な生命の交響曲（シンフォニー）を全国のひとびとに伝えねばですね…… それには、まずはN町に行って杉を見なければ！」

🍭「クッ。やはりいきなり現地訪問は厳しいですか。こうなれば、想像力を働かせるしか…… 」

2時間後

🍭「よし、何とか現状わかっている情報で沢の杉を表現できたのでは？ さっそく穂高先輩にぶつけてみますか…… 」

🍭「ぐっ。スーパーキャラデザイナーへの道は険しいですね…… 悪くない」