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背景画上達のために初心者が練習メニューを考えてみた

#背景画 #透視図法 #イラスト #スケッチ

要約

  • 背景画の初心者向け練習メニューを考えてみた

  • 透視図法はあくまで補助具かつ矯正装置

  • 描き終わった絵の悪いところを炙り出すために、分析道具として使ったほうが初心者はいいのではないか?


吾輩は背景画の初心者である

描きあげた絵はない。
という訳ではありませんが、どうにも背景画は人物画と比べて難しく、重い画題です。
それでも自作漫画のクオリティアップのために絵が上手くなりたいので、初心者の私にあった方法を模索しているうちに、表題の結論に至った次第でございます。
その理由をこれから説明させてください。
ちなみに透視図法とはなんぞやという方は、こちらのリンクをご参照ください。
すまねえ、私は説明が口説くて下手なんだ……。

参照先:『パルミーのパース解説

背景画上達のための方針

正しく頭を使って描かなければ上手くなれません。
少なくとも筆者は要領が悪いためそうです。
なので自分に合った練習メニューを考えることにしました。
練習メニューを考えるためには、なにが上達を阻む壁になっているのかを自覚する必要があります。
そして私の壁は生き物ほど背景が描いてて楽しくないことでした。
なので背景画が楽しいと思えるような練習メニューを組み立てることが画力向上の必須条件になります。

なぜ背景画が楽しくないのか

私の場合は2大要因がありました。

  1. 背景を構成する建物や小物の魅力的なデザインと配置ができず、生き物より描くのに労力と時間がかかかる割にクオリティが低い

  2. 透視図法を使いながら描くのが面倒くさい

この解決法は簡単に分かりました。

デザインと配置の解決法

  • 建築や小物の用語や種類を勉強してから模写をものすごい物量をこなし、頭にデザインと配置のストックを作る

透視図法の問題の解決法

  • ひとつの働きながら単純で大きな塊として全体を捉えながら、細部に囚われないで描く

  • それと並行して透視図法なしでも違和感のない絵を描ける目を養う

解決法のまとめ

まとめますと以下の3点を練習すればいいことになります。

  1. 建築や小物の知識をつける

  2. 細部を気にせず全体を見ながら描く

  3. とにかくたくさん模写をする

具体的な練習メニューの考案

知力をつけて物理で殴る

方針が決まると具体的な練習メニューも自ずと決まってきます。

  1. 知識を増やすために本を読む(暇が出来たとき)

  2. 具体的にどんなデザインがあるのか、メモスケッチをする(キリのいいところまで読書後に1時間)

  3. ジェスチャードローイングの方法を使って、模写しまくる(毎日30分)

つまり3分と5分、短い時間を決めて全体の特徴を意識しながら、背景を描きまくるのです。

具体的に意識すること7点

どのように意識しながら描くのかを具体的に書きますと、

  1. 全部を描けないので、書きたい部分の優先順位をつけ、低い部分は大胆に省略する。

  2. ただ省略するのではなく、魅力的に見えるにはどうしたらいいのか考えながら省略する

  3. 優先順位の高い部分は、形や輪郭・装飾の特徴を捉えつつできる限り簡略化する

  4. 違う建物や物でも、色が似通っていたり、密集して一つの輪郭に見えたりするものは1つの形や輪郭として描く

  5. 遠近法ではなく、形と輪郭と角度を意識して正確に描く

  6. 慣れてきたら色も塗れるよう時間配分を意識する

  7. 書き込みや色は全体の統一感を意識して描く

以上を意識すると恐らく最短の労力で画力が向上すると見込まれます。

ジェスチャードローイングの先生紹介

ジェスチャードローイングという用語が出てきたとき、なにがなんだか分からない人もいると思います。
ジェスチャードローイングとは、アタリや下書きが上手くなり、生き生きとしたポーズの人体が描けるようになる練習法だと思ってください。
ジェスチャードローイングはとても奥深く、私では説明できないため、達人の紹介をしてお茶を濁させてください。
その達人の名は、砂糖ふくろう先生!
彼女のkindle本とboothの動画講義のリンクを貼らせていただきます。

参照先:『10パーセントの力で描くはじめてのジェスチャードローイング』 参照先:『【セミナーPDF&動画】はじめてのジェスチャードローイング

ただしジェスチャードローイングは生き生きとした動きを描くための練習法なので、動きのない背景への応用ではこちらの『5分間スケッチのススメ 建物を描く』も参考にしました。

参照先:『5分間スケッチのススメ 建物を描く

背景を描くのが好きになることがとにかく大事

この練習メニューは毎日続けられることと、物量をとにかくこなすことを重視しました。
私が初心者なのは、背景を避けすぎて物量がとにかく足りてないせいだからです。
フリーハンドでササッと描くので清書の練習にはなりませんが、清書をすると絵が下手すぎてやる気が削がれるので仕方がありません。
清書の練習はこのメニューが物足りなくなるくらいレベルアップしてからやろうと考えています。

パースの正しさより魅力

将来の清書の練習でも、透視図法を必ず使った練習をするか分かりません。
なぜなら透視図法は魅力的な絵を描くための補助具であり、絵の嫌な違和感を無くすための目の矯正装置だと私は思っているからです。
描き終わった絵の悪いところを分析をするときだけ使えばいいと考えています。
それでも上達に支障はでないでしょう。
ここまで断言するのは理由があります。
昔どこかで、俯瞰でビル群を見下ろす実写映画のワンシーンの3DCGメイキング動画を見たことがきっかけです。
そのとき迫力ある映像を作るために、ビルを平面の地面に正しく配置するのではなく、ビルや道路を浮かせたり傾けたりしていました。
全体を引きでみたら、ビル群が蜂の巣のような形で浮いているのです。
それでも採用されたのですから、人の目には自然かつ魅力的な映像に見えるのでしょう。
またジブリのトトロの背景なども、パースが正しくないがそれ故に魅力的な絵になっていると一時期話題になっていました。
どうやってパースを崩すのかで理論は勿論あるのでしょうが、透視図法を必ずしも使って描かなくていいと結論づけた理由はお分かりいただけたと思います。
見て良けりゃあいいんだよ!

現在、実証実験中

#背景画まいにち100日チャレンジ
考案した練習メニューを毎日100日やって、上記ハッシュタグとともにTwitterで投稿していきます。
チャレンジ後にこの記事の結論記事を出すので、よかったらまた読んでもらえると嬉しいです。

執筆:なみねこ
サムネイル画像:三凪

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