【ヒーラー入門】肌は超強力バリア【技】

肌にはバリア機能があります。

なんて書けば化粧品の説明に出てきそうです。試しにウィキペディアで調べてみたらありました(笑)。

「バリア機能(バリアきのう)とは、皮膚表面部を覆っている油分を指すことが多い。これにより油膜を形成し皮膚に潤いを与えると共に、外部からの刺激物の進入を防ぐ枠割を果たす。アトピー性皮膚炎の場合、油分分泌不足による乾燥肌のため極端にこの油膜が薄く、外部からの刺激物の進入を許してしまうことで皮膚の炎症を深刻化させてしまう。」出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

肌がバリアだと知っている人は多いです。しかし、そのバリアの力をどれだけ信じているか、実感しているか、それが大切です。
どれだけ肌のバリアは強いと思いますか?実は物理的な接触や心理的な攻撃にだってちゃんと力を発揮していてくれたのです。ただ、それには「自覚」が必要でした。

昨年、肌に「鱗」の働きを見つけました。
この気づきに関しては昨年の気づきとしてまとめた記事の4月5月に詳しく書きました。もしよろしければご覧ください。

鱗と聞けばそんなもの肌には要らない!と嫌うイメージが先に生まれてきます。人間には似合わないですもん、わかります。でも、大丈夫、見かけはりリアルな鱗のような怖さはありません。

鱗の感覚を伝え、皮一枚下を意識する、と説明した時、身体の構造をよくご存じの方は「筋膜」ではないのか?と聞いてきます。
筋膜も最近よく聞く言葉です。身体には確かな膜があるのでしょう。

しかし、筋膜という言葉には「強さ」がありません。膜は有ってもそれが守ってくれている気持ちが生まれてきません。
鱗の術理は皮一枚下の感覚を自覚した事から生まれてきました。そして、それは一つ一つが玉になり、完結している感覚があってこそ鱗という言葉を直感したのです。

全ての人がすでに、そういう肌の力を持っている、と自覚したのは、肌自体がいつも張りを持ち、身体を形作っていると気づいたからです。

しかし、肌の張りを多くの人は疑います。だからこそ、毎日のスキンケアを欠かしません。これは、とても素晴らしい事です。
私は鱗に気づいてからも、化粧水をつけてまで肌のお手入れをしませんが、もし、毎日丁寧に肌のお手入れをしたならば、更に、この肌の強さは増していくはず。お手入れをするたびに、この肌の有難さを感じられると思うのです。

化粧水を使ったお手入れをしなくても、すでに、私たちの肌は常に張りをもち、身体を支えてくれています
それを自覚すれば、恐怖に出会ってしまった時、肌がぎゅっと縮まるよりも先に、左右上下へと引っ張られ、膜を作られ守られている事に気づけるはずです。

ただ、それを何の手がかりもなしにやってみろ、ではなかなか難しいのはわかります。なぜなら、普段、肌の強さの事など考えた事がないから。強さを生み出そうとする時、筋肉や骨が先に仕事をしてしまうからです。

【離れていても大丈夫】

骨や筋肉の強さは接触している時には有効です。ただ、それでも、筋肉は持続が難しくすぐに疲労しますし、骨格はわずかなバランスで崩れます。全方向からのストレスに対応するのは難しいです。

また、外からのストレスは離れたところからもやってきます。
さらに、現代は遠く離れたところから悪意が飛んできて、接触する事なく、攻撃をぶつけられ続けます。ネットの世界は便利ですが、悪意もまた、そのネットを使うのです。

この時、武器を持っている人は悪意に負けず、生きていけますしかし、誰もが皆、強い武器を持ち、強い気持ちで過ごせるわけではありません
私は臆病です。だからこそ、鱗の術理に気がつく事ができましたし、同じように臆病で損をしている人に対して伝えたいのです。
実際に喧嘩をしたなら、技も持っていますし、歳をとったとはいえ、身体も小さくありませんから覚悟を決めれば戦えます。
しかし、ネットの中ではその「リアルな戦いがない」のです。

自分自身の中で突然湧き上がってくる不安。これは内側から生まれているように見えて、その原因はやはり、外からやってきます。不安の種は外からやってくるのです。

心が過敏に働く事で生まれる不安を鱗は取ってくれました。鱗の強さを実感し、何度かその働きを試せば、そこに身体の有難さを感じられます。この強い肌を持っていながら、それを認めていなかったから働きを生む事が出来なかったのです。

【鱗はどこ?】

鱗という言葉にアレルギーを感じるのなら、バリア機能として考えてください。
実際に身体にあり、この働きはなくならない、とわかれば、その名前はどうでも良くなります(笑)。

では、鱗をどう自覚するのか、ですが、見ため的には「ただ擦る」だけに見えるかもしれません。
しかし、肌の皮一枚下を意識して擦られると、相手の意識もその皮一枚下に集中します
普段、骨や筋肉が強く意識しすぎて、つい、骨と筋肉が先に働きすぎるのです。肌一枚下に触れられる事で、全身が一枚の皮でつながっている感覚が生まれます。そこに「形の力」が現れてきます

特に、肩甲骨周りの動きが肌を通り、腕という形の力を発揮しやすくなります。胴体は完全に守りに入り、腕は大きく動かしても大丈夫、と役割分担がわかります。肩や股関節、そこを痛めている方は特に、この形の力による動きの快適さがわかるかもしれません。

【ヒーラー入門のきっかけ】

鱗の感覚を渡していった時、これまでとは違い、相手になにも求めなくなっていました。骨であれば、らせんを気にして動かしてください、と多少の要求が必要でした。
しかし、この肌下にある鱗の自覚では、ただ擦ればそこに相手の意識は集まります。そしてその余韻がしばらく残るのです。こうなると、無理に骨を動かさなければ、鱗の力は自然と生まれてきます。上手下手、が関係なくなるのです。

これまで稽古という取り組みの楽しさを伝えてきましたが、優しく、傷ついてきた人は自分で取り組む、という力を失っているように思えます。稽古がどれだけ素晴らしく、確実だったとしても、最初の一歩はその人の中にある力で踏み出さなくてはならないのです。

身体感覚の凄さを本当に伝えたい優しい人になかなか届かない、そんなもどかしさを鱗の術理は解決してくれました。肌にどう触れられるかで働きが違う。それがわかれば、何かをしよう、と行動を起こすよりも前に、今日もちゃんと私の身体は私を守ってくれている、とわかります。

言葉にすれば難しそうに聞こえるかもしれません。
でも、実は簡単。三つのステップを気にすれば鱗を見つける事ができます

強く肌に触れれば、そこに筋肉が見つかります。深すぎるとわかれば、力を抜きます。
力を抜いて、肌をさすれば今度は軽すぎ、遠慮しすぎ、とわかります。
深い部分と浅い部分の「間」こそ、鱗の場所です。
稽古と経験が進めば、この間の精度が上がるだけです。より、鱗をしっかりと伝える事ができます。
ただ、ゼロから1へのステップは一時間も試せば十分わかるはず。この経験を入り口にして身体感覚の凄さへと入ってくれたら嬉しいです。

【近々の稽古は下記のとおりです】
名古屋 1/22(水)10:30-12:30
浜松 1/26(日)13:00-17:00
浜松 2/8(土)13:00-17:00
名古屋 2/9(日)10:00-15:00

【ヒーラー入門】
東京目黒 2020/2/2(日) PM1:00~PM4:00
つくば 2020/4/12(日)PM1:00~PM4:00

【甲野善紀先生の浜松稽古会があります】
浜松 2020/2/22(土)PM2:00~PM4:45

http://www.karadalab.com/sch

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