【ヒーラー入門】自分に対してのヒーラーになる

お久しぶりです。

新型コロナウイルスの影響が収まるどころか、世界中に広がり、誰も彼もが混乱をしています。相変わらずテレビではその混乱もチャンスだ、とばかりに不確定な情報と個人的感想に溢れていますね。

情報が大切、というのは平和な時にはありがたい事です。得た情報をきっかけに行動を起こせば成功、失敗、どちらかの成果を得られます。それはまさに「経験」であり、新しい自分に気づく事ができます。

しかし、経験を活かし、新しい自分を作り上げるのには、楽しさが必要です。また次、やってみよう、と思える意欲、興味が必要です。

今回のコロナ騒動では不安ばかりが増大して楽しむ暇、楽しみを共有、共感できる仲間もいません。

ただ、相変わらず、情報は垂れ流されるのです・・・。

情報を取り込み過ぎて疲れてくる。これは身体の働きだと思っています。特に今回は「肉体の病気」に関する事です。情報を入れれば入れるほど、攻撃対象である肉体は疲れていきます。

答え、解決策がないんです。

このノートは「ヒーラー入門」です。
コロナ問題に対してどう伝えようかと思いましたが、これこそ、私が技を作り、ヒーラーという立場を伝えよう、と思った事、そのものじゃないか、と思いました。

武術は「死」と向き合い、自分を探る世界です。
こんな平和な時代にわざわざ人を傷つける可能性のある武術武道を学ぶなんて・・・、そう思われるようになってもうずいぶん経ちます。
多くの人は武術武道よりも仕事と遊びを優先し、子供たちにも受験のために塾へと通わせました。

その結果、お金や友達、学力など、得たいものは得たはずです。ただ生きるとは何か、死ぬとは何か、どう生きて、どう死にたいのか、という生死の問題からは遠く離れてしまいました。

私は運よく、社会人になると同時に甲野先生に出会い、身体感覚の世界を見せて頂きました。身体感覚の面白さに導かれてたどり着くのは生死の問題でした。恐怖という感情と絶望という状況、それらと何度も繰り返し向き合わせてくれる稽古法を教わりました。その稽古法の楽しさに惹かれ、気がつけばあっという間に25年が過ぎました(笑)。

そして確信したのは身体の可能性。何かができる、という類いのものではなく、いつも身体感覚を始まりとすれば楽しさは失われない、という事でした。
私がその楽しさに気づいたのは「武」という世界からですが、争う事が嫌いな私はそれを十分に伝えきれません。私自身は最高に楽しい瞬間を何度も経験できていたのに、それを伝えきれずにいたのです。

それが今年、やっと、本当にやっと、自らが技を作り、伝える覚悟を持ちました。それが「ヒーラー入門」です。

どんな状況でも人と争いたくない人はいるものです。私はそうでした。
しかし、それでも、相手からの暴力が収まるわけではありません。相手からどんな暴力があっても、ファイターではなく、ヒーラーとして向き合えばより望んだ状況へと進む事ができる、それを伝えています。

実際に講座では5つの技を通して、身体感覚の変化を感じてもらっていますが、この時、自らが相手に技を施す側になった方が客観的に身体感覚と向き合えると考えました。だからこそ、「ヒーリング技術」を伝えるよりも、さっさと「ヒーラー」という立場に立ってもらおうと思いました。

これまで20年以上待ったのですから、これをのんびり伝えていこう、と思っていた矢先にこのコロナ問題です。強制的に命と向き合う事になる人も多いはずです。ちょっとのんびり稽古ではダメそうです。

答えがないこの問題に対しても「ヒーラー」という立場として向き合えば揺れる感情に翻弄される事なく、自らの意志を自覚し、選択を行い、結果を受け入れ、納得を感じられるようになります。

今、癒さなくてはいけないのは自分自身。自分の身体が無意識に緊張、脱力をしている状態を観察して、支えたり、揺らしたり、擦ったりして助けてあげればいいのです。

今困っているのは心です。世界中の人が困っています。しかし、身体はちゃんとココにあります。
コロナに感染し、発症し、熱が出て、苦しさが生まれるかもしれません。特効薬があればそれを選択できますが、今、それはありません。
しかし、それでも、「身体」はあるんです。重力が働く重い身体があり、硬い骨がそこにあり、形を作る皮膚があります。決してなくなりません。その身体を観察し、助けるヒーラーになる事ができます。

うまくいかず、身体を癒すのに失敗するかもしれません。しかし、何度失敗しても、決して身体はどこにも行きません。
そして、何度も失敗を経験していく中で、身体感覚ってこれかぁ、と気づく事もあります。

私はのんびりと平和な中で稽古を続けてきました。本当にのんびり。だからこそ、その変化ものんびりでした。しかし、もし、今、まさに死とは何か、と向き合ったならば、一気に自分の身体への自覚へと向かえるかもしれません。

生きる事、死ぬ事、こんな大きなテーマを一言で表現するのはもったいないです(笑)。
誰かに対してのヒーラーではなく、自分に対してのヒーラーになる、というテーマでしばらく思いつく事を書き連ねていきたいと思います。

もともとあまり常識がないうえに、人の気持ちもよくわからない私です(笑)。失礼な事も書いてしまうかもしれませんが、それも身体から得たものだとお許しください。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?