マンション理論3階 耳、目、肌

マンション1階は腹腰、2階は胸腕脚手足指、胴体に属するものは「しっかりとすればいい」わけで、まだ、わかりやすいものだと思います。
しかし、3階である顔は賑やかに動き回る事を主役にするものであり、唇鼻耳目肌それぞれに特徴があり、まずどれを生かせばいいのか迷うかもしれません。
まぁ、そういうものなのです。
迷えるだけの豊かな力を私たちは持っているのだ、と思ってください。

この先、まだ4階、5階、6階と進みたいのに、なかなか先へと行けません。
ちょっと個別に書いただけでもすぐに文字が溢れます。
今日はもう、先に残りの顔全部をまとめて書き、さっさと4階へと行く支度を整えたいと思います。

鼻と唇はお伝えしました。
残りは耳、目、肌です。
実は耳の働きと目の働きは喧嘩しがちです。
隣りあわせなのですが、それぞれ得意な方向が後ろと前と正反対なのが原因でしょう。

この時代にも音楽はあり、耳を主役にしている人も多いですが、スマホの影響でどうしても、視覚に頼る人が増えています。
前は見えて、後ろは見えません。これは当たり前な事。前は自分で意識をして準備が出来ますが、後ろは危なく、不安が生まれます。
だから、人は便利な機械で後ろを探れるようにしました。
後ろは機械任せ、人任せになってしまいました。

後ろの世界は耳が得意な世界。
耳が後ろを意識して、後ろの空間を身体で実感をする事で、自然と生まれる安心感があるのですが、これがなかなか知られていません。
音楽が好きな人も、イヤホンやヘッドホンで直接、頭の中へと音を入れます。
現実の世界を通り越し、直接、音楽そのものと一つになれるのですから、昔からすれば夢の世界です。
ただ、あまりにそれが凄すぎて、現実を探る事が出来る力がある事を忘れてしまいました。

実験してほしい事があります。
耳に手を当ててよく聞こえるようにする所作がありますよね。
それを前ではなく、後ろの音を集めるようにするのです。
耳に当てた手の手のひらを前に向けるのではなく、手のひらを後ろに向けて後ろの音を集めるようにします。
この時、「背中の厚み」の感覚に意識を集中します。
後ろの音を聞こうとすれば、自然と身体に「厚み」が生まれ、結果として体幹がしっかりします。

もちろん、これは「気のせい」です(笑)。
この身体が生む気のせいの力を昔の人は活かしてきました。
暗い夜道を歩く時、自然と周りの音を集めて歩いたでしょう。
しかし、現代は暗い夜道がありません。リモートワークで自宅で仕事をして過ごしたなら、いつも環境は安全です。不安すら経験できません。
どうしたって、身体を味わう機会は減っていきます。

耳は後ろを探り、目は前へと向かいます。
目の力はもうすでに使いすぎているので、特別何かをするよりは、あえて、目を使わない、という意識で向かうのがいいでしょう。
目を使わない、と決めたとしても、自然と光は目に入り、網膜に像を残し、脳へと信号を渡します。
何かをみよう、としなくなるだけで、見過ごしてきた何かと出会う事も出来ます。

肌は顔においてもバリアです。
お化粧をしているなら、さらにそれはよくわかるかもしれません。
胴体には服は着れますが、顔は剥き出しです。この時、肌がちょっとしっかりしてくれば、最初の出会いで負けずに済みます。
仮面でもかぶればいいでしょうが、日常生活ではそれは無理です(笑)。
ならば、この肌で出来る事を考えます。
肌に「ハリ」を作る事でそこにはバリア効果が生まれます。だからこそ、笑顔を作れ、と言い残されているのかもしれません。

本当にざっとですが、一応、唇、鼻、耳、目、肌と顔の主要な部分についてご紹介しました。
もっと細かく、歯であったり、髪であったり、頭蓋骨それぞれの骨の特徴など、いくつも探れる事はありますが、マンション理論はあくまでも「階層」があり、そこを自由に行き来できるのだ、と知ってもらうためのものです。

次回、3階のまとめをします。
3階で生きよう、と決めた時に必要な事、そんな話をさせてください。

甲野善紀先生の名古屋稽古が近づいてきました。
ぜひ、ご参加ください!!

【不定期稽古のご案内】

「甲野善紀先生の名古屋稽古」
稽古日時:7/21(日) PM1:00~PM3:30
稽古場所:浄泉寺
会場住所:名古屋市緑区鳴海町字上中町9
アクセス:名鉄本線鳴海駅から徒歩5分
参加費:8000円

参加資格はありません。見るだけ、聞くだけでも参加可能です。
服装自由、持ち物自由、受講スタイルも自由だし、入退室も自由です。気楽にご参加いただけます。
申し込みはウェブサイトから。
http://www.karadalab.com/

【定期稽古】

11木 名古屋
13土 浜松
18木 瀬戸ヒーリング
19金 熱田
21(日)甲野善紀先生 名古屋稽古
24水 大垣
26金 東山(最終回)
27土 浜松
28日 名古屋
全て一回稽古制です。参加資格はありません。

申し込みはウェブサイトから。
http://www.karadalab.com/

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